研究課題/領域番号 |
13650314
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
大坪 昌久 宮崎大学, 工学部, 助教授 (90041011)
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研究分担者 |
成 烈文 宮崎大学, 工学部, 助手 (50304837)
本田 親久 宮崎大学, 工学部, 教授 (20037881)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 高圧カットアウト / 限流型ヒューズ / ステンレスエレメント / 消弧チューブ / 大電流遮断試験 / アーク電流 / コロナ放電 / ステンレス |
研究概要 |
配電系統などでスイッチとして用いられる高圧カットアウトは、定常的使用時には雷サージなどの異常電流からトランスなどの機器を保護するためのヒューズを内蔵している。最近、沿岸地区などにおいてヒューズ溶断事故が多発した。その原因は高圧カットアウトの碍管が汚損したことにより、ヒューズが高い電界に曝されることにより銀エレメント表面でコロナ放電が発生しその熱によって表面が脆くなって溶断したことが分かった。この対策として、撥水性の高いポリマー笠をセラミック碍管に被せることによって碍管が塩分などで汚損されても絶縁性を失わないような設計とし有効であることを確認した。これは碍管を撥水性の高いポリマーに置き換えることによってコロナ放電の発生を防止でき溶断事故を抑制しているものと考えられる。しかし、日本ではこれまで殆んどの碍子がセラミック製であること、また銀エレメントは機械的強度が弱いこと且つ高価であることなどの欠点が指摘されている。 そこで、本研究では銀エレメントに代わる安価な材料としてステンレス線に注目し、溶断特性などの基礎特性を調べた。低電圧・電流によるステンレスエレメントの溶断特性から、金属が液化、気化したあとアーク放電が発生すること確認した。大電流による溶断特性では、中央に設けた高抵抗部が最初に溶断し、確実に中央部でアークが発生することを、超高速度カメラによる観測から確かめた。消弧チューブ材料としては、現在用いられているフッ素を含むポリテトラフルオロエチレン(PTFE:通称テフロン)が優れた消弧性能を持つことを確かめると共に、シリコーンもそれに近い性能を示すことを明らかにした。装置の関係で、交流大電流とインパルス電流重畳試験はできないが、その性能が十分であれば、限流型のヒューズとしての適用も可能と推測される。
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