研究課題/領域番号 |
13650360
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
|
研究機関 | 沼津工業高等専門学校 |
研究代表者 |
遠山 和之 沼津工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (40197851)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 損失電流 / 空間電荷 / 電界発光 / 波形観測 / 高電界 / ポリエチレン / 電力ケーブル / 電極 / 無極性高分子フィルム / 損失電流波形観測 / 誘電特性 |
研究概要 |
損失電流波形観測用に開発した拡張ガードフィルム3端子電極系を、電界発光観測用に改良する目的で、研究協力関係にあるカナダ国立研究所と共同で開発を進めた。当初、試料フィルムの両面に金蒸着電極を形成後、エポキシ樹脂モールドした試料を電界発光観測で用いることを予定していた。この場合、試料自身からの発光のみを観測するために、電極端部付近にマスク処理をする必要がある。 平成13年度は、このマスク処理について、着色エポキシ樹脂をモールドする手法や黒色フィルムをマスクとして用いる方法等、様々な手法を試みた。しかし、このマスクの使用が試料作製の工程を複雑化し、エポキシ樹脂内にボイドができやすくなり、高電界下での安定した測定が困難になった。そこで、エポキシ樹脂で試料全体をモールド処理する方法から専用のセル内に金蒸着電極を形成した試料を固定し、高圧窒素ガス雰囲気中で電界発光と損失電流の同時観測を行う手法に変更した。 平成14年度は、カナダ国立研究所において、専用セルの作製と電界発光観測を主に行なった。主電極とガードリング電極の間隔を狭め、良好な金蒸着電極を形成するため、金の真空蒸着時に用いる専用マスクを製作し、かつ、電界発光を行う上で適切な金真空蒸着膜の厚さについても調査検討を進めた。これらの一連の工夫により、高電界下で良好な条件で電界発光を観測することに成功した。この実験の成功により、平等電界下での電界発光観測が可能になり、より詳細な電界発光メカニズムの解明、交流電界下での空間電荷効果等、従来の手法では明らかにできなかった交流高電界下での電気伝導機構を知ることができるようになると期待される。 また、カナダ国立研究所において、電界発光観測装置に改良を加え、損失電流と電界発光の同時観測に成功した。これらの研究成果は、平成15年6月に名古屋で開催される国際会議で発表する予定である。
|