研究課題/領域番号 |
13650366
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 八戸工業大学 |
研究代表者 |
嶋脇 秀隆 八戸工業大学, 工学部, 助教授 (80241587)
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研究分担者 |
増田 陽一郎 八戸工業大学, 工学部, 教授 (00048175)
三村 秀典 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (90144055)
横尾 邦義 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60005428)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 微小電子源 / 冷陰極 / エネルギー計測 / 電界電子放射 |
研究概要 |
研究成果の概要を以下に述べる。 ・東北大学電気通信研究所超高密度・高知能システム実験施設の設備を用いて、n型およびp型Si電界放射陰極を製作し、電子放射特性を測定するとともに、エネルギー計測を行った。その結果、(1)n型、p型共に、ゲート電圧の増加に伴い、エネルギー分布のピーク位置が低エネルギー側にシフトする、(2)エネルギー幅は、放射電子のradial方向の速度成分の影響とフェルミ球の形状変化の影響により、n型の場合12〜13eV、p型の場合5〜8eVと異なっている、(3)エネルギー分布の立ち上がりは、表面付近のバンドベンディングの影響によりn型ではフェルミ準位より1eV程度、p型では5〜6eV低エネルギー側にずれる。このずれはn型の場合ゲート電圧により変化しないが、p型では変化する、ということが明らかとなった。 ・多孔質シリコン陰極を製作し、上部Au電極の膜厚5、20、40nmについて電子放射特性を行った。膜厚の違いによる放射電流量の差は観測されなかった。放射電子のエネルギー計測を行った結果、いずれの場合も15eV以上のエネルギー幅を持つと共に膜厚が厚くなるにつれ高エネルギーの放射電子分布が得られた。また、Csをコートした場合、エネルギー分布は全体的に高エネルギー側にシフトするが、低エネルギー側に新たなピークが現れるなどの変化が見られなかった。これらから、多孔質シリコン陰極からの電子放射は、これまで報告されているような多孔質シリコンからのトンネル現象による電子放射ではなく、結晶粒界を伝導した電子が上部Au電極薄膜中を透過せずに電界放射されていると考えられる。
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