研究課題/領域番号 |
13650394
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
橋本 研也 千葉大学, 工学部, 助教授 (90134353)
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研究分担者 |
大森 達也 千葉大学, 工学部, 助手 (60302527)
山口 正恆 千葉大学, 工学部, 教授 (00009664)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 弾性表面波 / レーザプローブ / SAWデバイス / 可視化 / 動画像化 / ヘテロダイン |
研究概要 |
現在の移動体通信では、限られた周波数資源を有効利用するため、高い周波数選択性を持ち、しかも小型で低損失であるGHz帯フィルタが必須であり、現在、この要求を満足し得る唯一のものとして弾性表面波(Surface-Acoustic-Wave : SAW)デバイスが多用されている。本研究では、レーザプローブ法を用いてGHz帯におけるSAW伝搬特性の可視化を試み、SAWデバイス解析用ツールとしての可能性を探索することを目的とした。まず、観測の高速化と位相情報を得るために、ナイフエッジ法をベースとしたレーザプローブ観測法の確立を目指した。通常利用されているナイフエッジや分割フォトダイオードではなく、プリズムミラーと高速フォトダイオードを組み合わせたものを用いた。また、低雑音アンプを利用すると共に入力信号との同期検波により信号を検出することによって、広帯域にわたって非常に高感度なシステムが実現でき、60dB以上のダイナミックレンジが得られている。また、振幅分布ばかりでなく、位相特性も精度良く観測されており、振動にも格段に強い等、マイケルソン干渉計に基づくものに比べて多くの点で優れていることが明らかになった。また、得られた画像によるSAW伝搬特性の定量評価も試みた。本システムの場合、位相特性も精度良く観測できることから、空間座標に関するフーリエ変換により波数スペクトラムで表現することができる。これにより、共振モードの同定や分離、さらには電極の有無による反射率変動を補正したSAW応答の包絡線の抽出等の豊富な情報の抽出が可能である。また、それらの情報によりSAWの局所的な伝搬特性を詳細に定量評価でき、また、動画像として表現することにより波動の振る舞いを理解しやすい形に表現できることを示した。以上の様に、レーザプローブ法がSAWデバイス解析用ツールとして極めて有効であることを明らかにした。
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