研究課題/領域番号 |
13650478
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 国立療養所中部病院(長寿医療研究センター) |
研究代表者 |
田村 俊世 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター・老人支援機器開発部, 部長 (10142259)
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研究分担者 |
南部 雅幸 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター・老人支援機器開発部, 室長 (10333395)
中島 一樹 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター・老人支援機器開発部, 室長 (50207776)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 転倒 / 加速度 / 高齢者 / 衝撃加速度 / 転倒記録機器 / 疫学 / 加速度センサ / 転倒頻度 |
研究概要 |
近年、高齢社会の進行にともない、高齢者の生活の質を向上させるだけでなく、介護者の負担を軽減させることが重要である。高齢者にとって転倒は脳卒中に次ぐ「ねたきり」の大きな要因であると報告されている。よって、転倒の防止は「ねたきり」を減少させ、高齢者が充実した生活をおくる一助を担うことが可能である。 転倒を防止するには、その実態や原因を明らかにし、適切な転倒予防策を講じることが重要である。従来、転倒の発生状況を把握する研究は、被検者への聞き取りにより、過去数ヶ月間の転倒経験を調査した疫学研究などが行われている。しかし、疫学調査による研究は被検者の曖昧な記憶に頼らなければならないため、被検者個人の詳細な転倒の状況を把握することは困難である。転倒に至る原因は、個人によって異なるため、転倒の発生原因や状況を正確に把握する必要がある。そのためには、従来計測が困難であった転倒時の衝撃加速度、転倒方向、時刻、などの詳細な情報を得ることが重要である。一般に転倒は頻繁に発生しないため、日常生活中常に計測を行わなければならないが、高齢者に装着することを考慮すると、小型軽量で被検者の負担とならないことが必要である。従来、上述した要求を満たす転倒解析システムは開発されていない。 本研究では、転倒時の衝撃加速度、方向、時刻、転倒前の歩行状態に着目し、従来困難であったこれらの情報を長時間計測可能な転倒解析システムを開発した。ここでは加速度センサを用いた転倒検出の手法を検討した。システムは3軸加速度センサとデータロガ^、μコンピュータから構成される。若年健常者と高齢者を対象に機器を使用し加速度波形の解析を行い、転倒検出のアルゴリズムを作成した。最後に、高齢入院患者を対象に臨床評価を行いシステムの有用性を検討した。この結果、本研究において提案した手法により、従来不可能であった転倒時の衝撃加速度、方向、時刻、転倒前の歩行状態の情報が詳細に解析可能であることが明らかとなった。
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