研究課題/領域番号 |
13650616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 大彦 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (90005471)
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研究分担者 |
藤本 勝成 (藤本 勝茂) 福島大学, 経済学部, 助教授 (50271888)
植松 康 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60151833)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 鋼管 / 溶融亜鉛めっき鋼材 / 非破壊検査 / 高周波超音波 / 波形解析 / 腐食劣化度評価 / 腐食 / 劣化度評価 |
研究概要 |
本研究は、鋼管或いは溶融亜鉛めっき鋼管内部の腐食劣化状況について、より高い分解能を持つ高周波超音波パルス入力に対するエコー波を分析することにより、非破壊検査が可能であることを明らかにするために行われている基礎研究である。本研究の内容は、大きく次の2項目に分けられる。即ち、1.超音波高周波を用いた鋼材裏面の粗度評価に関する基礎的研究と、2.超音波試験による溶融亜鉛めっき鋼材の板厚測定に関する基礎的研究とである。以下、これらの項目ごとに成果の概要を示す。 1.超音波高周波を用いた鋼材裏面の粗度評価に関する基礎的研究 試験体は、鋼板裏面に連続並列溝、不連続並列溝ないし1〜5本の並列溝を、裏面粗度としてワイヤー放電加工により施したもので、溝のピッチ、幅、深さをパラメーターとして系統的に用意された。試験結果より次の知見が得られた。即ち、(1)超音波試験によって測定される厚さの変化は、いずれの粗度についても、統計的最大溝深さに一致し、粗度に応じた厚さの変化は、高周波トランスデューサーを用いてより精度よく計測できる、(2)エコー波の波形は粗度のピッチに応じて変化し、ピッチあるいは幅はFFT解析による卓越周波数から求められる鋼材中での半波長に一致する。 2.超音波試験による溶融亜鉛めっき鋼材の板厚測定に関する基礎的研究 めっき前処理部を残して亜鉛めっきされた鋼材として、鋼材厚とめっき厚とを系統的に変化させた試験体を用意し、鋼材板厚、めっき部板厚、めっき厚さの精密な測定を行った結果、次の知見が得られた。即ち、(1)めっき層にも鋼材の音速を適用することによりめっき部板厚を推定できるが、一般的傾向として、マイクロメータあるいは電磁膜厚計など、他の計測方法による推定値より低めである、(2)めっき表面の粗度は、採用した板厚推定手法の原理に応じて、推定値に異なった影響を及ぼす、(3)亜鉛は、稠密六方格子結晶の軸に関して、極めて顕著な音響異方性を示す。 以上の新しい知見を発展させ、ブラスト加工技術による粗度試験体及び人工腐食による粗度試験体を用いて解析すると共に、実用化に向けた粗度評価システムの検討を進めたい。
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