研究課題/領域番号 |
13650619
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 享二 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (40016829)
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研究分担者 |
宮内 博之 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (40313374)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | コンクリート / モルタル / コールドジョイント / 打ち継ぎ / 透過性 / 施工環境 / 細孔構造 / 補修 / 水密性 / 打ち足し時間 |
研究概要 |
コールドジョイント発生については、新旧コンクリートの打ち足し時間間隔と打ち込み時温度が大きな影響を及ぼすことを明らかにした。時間間隔が長い場合、あるいは高温の場合は先に打ち込んだコンクリートが凝結し、後打ち込みコンクリートとの間に不連続を形成することがその基本メカニズムであることを示した。特に時間間隔が6時間を越えると急激に一体化が阻害されること、温度については、高温になるほど短い時間間隔で打ち足し部の物性、特に透過性が悪化することを実験的に明らかにし、それらを定量的に評価する予測式を提案した。 ついで施工時期の影響を、夏季、冬季に試験体を作成し、その影響を調べた。さらにその時の温度を入力として透過性の計算を行った。実験値と計算値は良い整合を示し、コールドジョイント発生におよぼす主要因を同定するとともに、実環境での打ち足し部の透過性を定量的に予測する手法の妥当性を検証した。 コールドジョイントの構造については、あらたに筆者等が本研究のために開発したGa圧入法と、EPMAを用いて細孔構造を画像化する手法を用いて調べた結果、先に打ちこまれたコンクリート上面に沿って組織の粗である領域が形成されていることを明らかにした。その領域は打ち足し時間間隔が長くなるほど、また温度が高くなるほど大きくなることを明らかにし、これが物性低下の原因であることを明らかにした。 コールドジョイント補修材料として、珪フッ化マグネシウム、珪酸カルシウムを主成分とする注入補修剤を3種作成し、低圧注入法によりコールドジョイント部に含浸させ、その部位の水密性改善効果を検討した。いずれも接合部に沿って反応生成物が生じており、これらが水密改善に有効であることを実証した。またGa圧入法による観測により確実な充填がなされていることを確認した。
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