人間と状況とのインタラクションとしての創造的設計プロセスの研究

• 研究課題/領域番号: 13650667
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 都市計画・建築計画
• 研究機関: 東京工業大学
• 研究代表者: 藤井 晴行 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50313341)
• 研究期間 (年度): 2001 – 2004
• 研究課題ステータス: 完了 (2004年度)
• 配分額: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円); 2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円); 2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円); 2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円); 2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
• キーワード: デザイン / 科学 / 行為 / 人間-環境系 / 言語 / 意味論 / モデル / 状況 / 建築 / 思考 / 状況性 / 創造性 / 論理 / モデル理論的意味論 / 意図

研究概要

建築デザインにおいて創造性の創発に寄与する人間と状況とのインタラクションの数理モデルを構築した。いわゆる現実世界を形而上学的世界と投影的世界の二つの水準で捉え、状況(投影的世界の状態)を実情(形而上学的世界の状態)の像とする。また、設計やデザインに関する批評に用いられる記号システムや言語の指示対象を投影的世界とする。このモデルは、建築設計について理学や哲学のように数理論理的なルールに基づいて科学的に議論するための基礎を提供することを目論むものである。
数理モデルの構築するための実験装置として、人間-環境-社会の関係を複雑系として扱うシミュレータを開発した。意図的な行動の発生に関する思考実験や地球環境と共生する持続的な社会を実現に向けた制度設計の思考実験などを当該シミュレータによって行った。
また、このシミュレータの一部をデザイン支援システムの基本エンジンとして拡張した。
数理モデルは抽象化されたモデルである。建築デザインという現象について具体的に考察するために、設計における類推の代表例である『見立て』を表象レベルでの推論として表現するモデル、自然言語による漠然とした表現を形の生成操作に変換する双対深層構造、形態操作と記号操作(例えば、作曲)とを関連づけるモデルなどを、当該数理モデルを特殊化する例として提案した。
建築デザインにおける状況性に関する経験的データを得るため、実際の住宅設計における思考プロセスの分析、伝統的民家や伝統的町並みを現代の生活様式に適合させるための改良方法の分析などを行った。これらのデータを数理モデルの構造を定めるための基礎資料とした。

研究成果

• [雑誌論文] 建築デザインの論理的観点と非論理的観点とを結合する二層モデル (2005)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行
  • 雑誌名: 日本建築が会計画系論文集 第592号(印刷中)
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] 音楽生成行為としての自動作曲 (2005)
  • 著者名/発表者名: 古川聖, 藤井晴行
  • 雑誌名: 情報処理学会研究報告 2005-MUS-59 ページ: 33-38
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] Two-layered Model coupling Logical and Non-logical Points of View in Architectural Design (2005)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii
  • 雑誌名: Journal of Architectural Planning and Environmental Engineering No.592(in press)
  • NAID: 110004849657
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] Machine Composition as a Representation of a Model of a Course of Actions in Music Generation (2005)
  • 著者名/発表者名: Kiyoshi Furukawa, Haruyuki Fujii
  • 雑誌名: IPSJ SIG Technical Report 2005-MUS-59
  • NAID: 110002950495
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] 建築デザインの論理的観点と非論理的観点とを結合する二層モデル (2005)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 第592号(印刷中)
• [雑誌論文] 言語と指示対象との関係に基づくデザインの二層モデル-デザイン・コミュニティにおける文化のシミュレーションに向けて (2004)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行
  • 雑誌名: 電子情報通信学会技術研究報告 AI2003-100 ページ: 7-10
  • NAID: 110003176984
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] Integration of Building Simulation and Agent Simulation for Exploration to Environmentally Symbiotic Architecture (2004)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto
  • 雑誌名: Building and Environment Vol.38, No.8 ページ: 885-893
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] 情報を集める,建築デザインのおける知と合理性 (2004)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行
  • 雑誌名: 日本建築学会情報システム技術委員会 第27回情報システム利用技術シンポジウム論文集 第27回 ページ: 311-314
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] Two Layer Model of Design Process with Language and its Referent-Towards Multi-Agent Simulation of Culture surrounding Design Community (2004)
  • 著者名/発表者名: FUJII Haruyuki
  • 雑誌名: IPSJ SIG Notes 2004-ICS-135
  • NAID: 110003176984
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] Integration of Building Simulation and Agent Simulation for Exploration to Environmentally Symbiotic Architecture (2004)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto
  • 雑誌名: Building and Environment vol.38, no.8 ページ: 885-893
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] Information Acquisition-Intelligence and Rationality in Architectural Design (2004)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii
  • 雑誌名: Proceedings of AIJ Information System Usage Technology Symposium No.27 ページ: 311-314
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] Integration of Building Simulation and Agent Simulation for Exploration to Environmentally Symbiotic Architecture (2004)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto
  • 雑誌名: Building and Envionment Vol.38, No.8 ページ: 885-893
• [雑誌論文] 情報を集める,建築デザインにおける知と合理性 (2004)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行
  • 雑誌名: 日本建築学会情報システム技術委員会第27回情報システム利用技術シンポジウム論文集 第27回 ページ: 311-314
• [雑誌論文] 設計に関わる類推の論理表現 (2003)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行, 青木義次
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 第574号 ページ: 55-60
  • NAID: 110004658429
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] Dual Deep-Structure to Associate a Shape with its Linguistic Description : A Hypothetical Framework and an Experimental Implementation (2003)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Yoshitsugu Aoki
  • 雑誌名: Journal of Asian Architecture and Building Engineering vol.2, no.1 ページ: 115-121
  • NAID: 110006345699
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] Exploration in Complex System for Environmentally Symbiotic and Sustainable Society (2003)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto
  • 雑誌名: Journal of Asian Architecture and Building Engineering vol.2, no.1 ページ: 107-113
  • NAID: 110006345698
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] Investigation into the Environment Conscious and Sustainable Society System on the basis of Complex System Science (2003)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto
  • 雑誌名: AIJ Sougou-Ronbunshi No.1 ページ: 116-122
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] A Logical Expression of Analogical Reasoning Related to Design (2003)
  • 雑誌名: Journal of Architectural Planning and Environmental Engineering No.574 ページ: 55-60
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] Dual Deep-Structure to Associate a Shape with its Linguistic Description : A Hypothetic al Framework and an Experimental Implementation (2003)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Yoshitsugu Aoki
  • 雑誌名: Journal of Asian Architecture and Building Engineering vol.2, no.1 ページ: 115-121
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] 社会システムとしての学術組織のエージェントに基づくシミュレーション (2002)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行, 谷本潤
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 第561号 ページ: 189-196
  • NAID: 110004658174
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] 複雑系科学に基づくアカデミック・ソサエティの盛衰予測に関する研究 (2002)
  • 著者名/発表者名: 谷本潤, 藤井晴行
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 第559号 ページ: 299-306
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] 『見立て』における類比と対比の定式化と計算アルゴリズムの提案 (2002)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行, 青木義次
  • 雑誌名: 日本建築学会第25回情報・システム・利用・技術シンポジウム 第25回 ページ: 115-120
  • NAID: 200000452006
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] 複雑系科学に基づく環境共生型持続社会システムの探究 (2002)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行, 谷本潤
  • 雑誌名: 日本建築学会総合論文誌 第1号 ページ: 116-122
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] Analysis of a retrospective discourse explaining an actual process of designing a house (2002)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii
  • 雑誌名: Agents in Design ページ: 219-231
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] Agent-based Simulation of Behavior of an Academic Society as a Social System (2002)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto
  • 雑誌名: Journal of Architectural Planning and Environmental Engineering No.561 ページ: 189-196
  • NAID: 110004658174
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] A Study on Ups-and-Downs Prospect of a Academic Society based on Complexity Model (II) (2002)
  • 著者名/発表者名: Jun Tanimoto, Haruyuki Fujii
  • 雑誌名: Journal of Architectural Planning and Environmental Engineering No.559 ページ: 299-306
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] Formal Representation of Analogy and Contrast in "Mitate" Analogical Reasoning and its Algorithms (2002)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Yoshitsugu Aoki
  • 雑誌名: Proceedings of AIJ Information System Usage Technology Symposium No.25 ページ: 115-120
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] 意図的とみなせる行為の発生に関する思考実験 (2001)
  • 著者名/発表者名: 藤井晴行, 谷本潤
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 第547号 ページ: 149-155
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] 複雑系モデルに基づくアカデミック・ソサエティの盛衰予測に関する研究 (2001)
  • 著者名/発表者名: 谷本潤, 藤井晴行
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 第547号 ページ: 255-262
  • 説明: 「研究成果報告書概要(和文)」より
• [雑誌論文] Thought Experiment on Generation of the Action regarded as Intentional (2001)
  • 著者名/発表者名: Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto
  • 雑誌名: Journal of Architectural Planning and Environmental Engineering No.547 ページ: 149-155
  • NAID: 110004657961
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [雑誌論文] A Study on Ups-and-Downs Prospect of a Academic Society based on Complexity Model (2001)
  • 著者名/発表者名: Jun Tanimoto, Haruyuki Fujii
  • 雑誌名: Journal of Architectural Planning and Environmental Engineering No.547 ページ: 255-262
  • 説明: 「研究成果報告書概要(欧文)」より
• [文献書誌] 藤井晴行, 青木義次: "設計に関わる類推の論理表現"日本建築学会計画系論文集. 第574号. 55-60 (2003)
• [文献書誌] Haruyuki Fujii, Yoshitsugu Aoki: "Dual Deep-Structure to Associate a Shape with its Linguistic Description : A Hypothetical Framework and an Experimental Implementation"Journal of Asian Architecture and Building Engineering. vol.2,no.1. 115-121 (2003)
• [文献書誌] 藤井晴行: "言語と指示対象との関係に基づくデザインの二層モデル-デザイン・コミュニティにおける文化のシミュレーションに向けて"電子情報通信学会技術研究報告. AI2003-100. 7-10 (2004)
• [文献書誌] Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto: "Exploration in Complex System for Environmentally Symbiotic and Sustainable Society"Journal of Asian Architecture and Building Engineering. vol.2,no.1. 107-113 (2003)
• [文献書誌] Haruyuki Fujii, Jun Tanimoto: "Integration of Building Simulation and Agent Simulation for Exploration to Environmentally Symbiotic Architecture"Building and Environment. (Accepted, In-press).
• [文献書誌] 藤井晴行, 谷本潤: "社会システムとしての学術組織のエージェントに基づくシミュレーション"日本建築学会計画系論文集. 第561号. 189-196 (2002)
• [文献書誌] 谷本潤, 藤井晴行: "複雑系科学に基づくアカデミック・ソサエティの盛衰予測に関する研究"日本建築学会計画系論文集. 第559号. 299-306 (2002)
• [文献書誌] 藤井晴行, 青木義次: "『見立て』における類比と対比の定式化と計算アルゴリズムの提案"日本建築学会第25回情報・システム・利用・技術シンポジウム. 115-120 (2002)
• [文献書誌] 藤井晴行, 谷本潤: "複雑系科学に基づく環境共生型持続社会システムの探究"日本建築学会総合論文誌. 第1号. 116-122 (2003)
• [文献書誌] Haruyuki Fujii: "Analysis of a retrospective discourse explaining an actual process of designing a house"Agents in Design. 219-231 (2002)
• [文献書誌] 藤井晴行, 谷本潤: "意図的とみなせる行動の発生に関する思考実験"日本建築学会計画系論文集. 547. 149-155 (2001)
• [文献書誌] 谷本潤, 藤井晴行: "複雑系モデルに基づくアカデミック・ソサエティの盛衰予測に関する研究"日本建築学会計画系論文集. 547. 255-262 (2001)