| 研究概要 |
病院建築は「成長と変化」が著しい建築種であり,従来からその対応について研究がなされてきた。しかし近年,従来の変化とは質の異なる変化が各方面で生じており,全体像を把握しにくい状況が起きている。特に病院の利用者の観点から各種の情報を提供し,全体像をわかりやすくする必要が生じている。本研究では,診療機能や病院環境を主要課題として病院環境の案内支援の向上をはかることを目的としている。
大規模病院における案内支援システムの試行に係わる調査研究を行うとともに,先端的事例を対象にした情報の収集,文献を中心とした革新的技術に関する調査など,また調査成果に関してHTML形式による記述とそのデータベース化を行っている。また,通所型診療施設として普及・活用が期待されている,日帰り手術センターに関して,我が国と同様に米国の先進医療の影響下にある英国を対象として,文献調査および現地視察調査(平成14年7月)を行い,成果を諸学会で発表するとともにインターネット上のウェッブサイトで開示した。さらに,絵本を用いた子ども病院の案内支援に関する研究や、ウェッブサイトを利用した病院案内支援に関する研究と展開するとともに、上記のウェッブサイト上に案内支援システムの事例を掲載した。
また,米国edra (Environmental Design Research Association環境デザイン学会)総会,スペイン国ラコルーニャで開催されたiaps17(International Association for People-environment Studies欧州人間環境関係学会)会議,カナダ国モントリオールで開催された健康とデザインに関する国際会議において開かれたIBPE(International Building Performance Evaluation国際建物性能評価)プロシェクトに関するシンポシウムに参加し,以上の調査研究を報告し意見交換を行った。
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