研究課題/領域番号 |
13650678
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
|
研究機関 | 県立広島女子大学 |
研究代表者 |
間野 博 県立広島女子大学, 生活科学部, 教授 (60285418)
|
研究分担者 |
吉田 倫子 (斉藤 倫子) 県立広島女子大学, 生活科学部, 助手 (00326422)
石丸 紀興 広島大学, 工学部, 教授 (20034366)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 町並み保存 / 居住継続 / 資産承継 / 居住地変容 |
研究概要 |
(1)典型地区における資産意識調査 典型地区として広島県竹原地区を選び、空き家化・資産放棄(売却)の原因として、(1)注宅の古さからくる「住みにくさ」、(2)「駐車スペース確保の困難さ」を取り上げ、現地調査とアンケート調査によって、それらの詳細と住民の評価を分析した。 住宅の古さでは、台所・風呂・便所等の「水回り」については改造されて問題は少なく、床座・間取り・建て付け・段差等の「家の造り」の所に問題がある。駐車スペースでは、屋内車庫の要求が強いが、スペースの有無・改造費用・伝建地区としての規制がネックとなっている。 (2)典型地区における資産の現状と動向調査 竹原地区において、固定資産台帳と登記簿謄本のデータと、「修理」「修景」等住宅改造実態データによって、資産状況が町並み保全に与える影響について明らかにした。 地区指定後20年たった今日、世代変わりがかなりあるが、相続によって引き継がれてきた資産保全がかなり崩れ、「放棄」(売買)による新地権者が増えてきている。そして、新地権者より旧地権者の方が保存意識も高く、「修理」「修景」にも積極的である。従って、旧地権者の後継者がいかに資産を売らずに済み、引き継ぐことができるか、が重要である。 (3)町並み保存先進国との比較による今後の方策の検討 英国における居住地型保全地区であるボーンビル地区で住民アンケートを行い、竹原地区と比較した。竹原地区では消極的居住理由が多いのに対して、ボーンビル地区では第一に「住み心地の良さ」そして「家の外観」「町並み景観」と積極的居住理由が多い。しかも、まずは住み良さが大事であることも注目すべき点である。つまりそれらの住宅は英国人の現代的生活に十分フィットしているということなのである。それが地区評価の高さに反映し、彼らは地区に誇りを持って住んでいる。
|