配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
木材を粉末状(チップ)に粉砕し,これを圧縮成形して固形化する技術が開発されれば,任意形状の高強度な木質製品の製造が可能になる.また,木材を粉末状に粉砕して使用するため,間伐材,枝打ち材,木材として利用価値のない曲がった樹木なども材料として使用でき,森林の有効利用と同時に生産性の向上が期待できる.本研究では,木材以外の他の物質(廃棄の際に問題となる石油系の接着剤など)を一切使用せずに,木材粉末のみを固形化する技術の開発を行うために,木材粉末の圧縮特性の把握と複雑形状部品のニヤネットシェイプ成形の可能性を検討した.得られた研究成果の概要は以下のようである. 1.木材粉末の圧縮特性の把握:木材粉末を円筒金型に充填して圧縮成形を行い,木材粉末を良好に固形化するための最適な条件(粉末の大きさ,含水率,温度,圧縮荷重,加圧時間など)を明らかにした.2.圧縮成形時の流動性の把握:木材粉末の押出し実験を行い,圧縮成形時における木材粉末の流動性に対する粉末の大きさ,含水率,金型温度,圧縮荷重,加圧時間の影響を明らかにした.3.複雑形状部品の成形:上記の結果を基にして押出し成形,ホットプレス成形および射出成形実験を行い,複雑形状部品の成形の可能性と問題点について検討した.そして,良好な複雑形状の成形体を得るための加工条件(コンテナおよびキャビティ温度の設定,摩擦損失を考慮した金型の設計,射出圧力と保持時間など)を明らかにした.
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