研究課題/領域番号 |
13650837
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
三浦 弘 埼玉大学, 工学部, 教授 (60092574)
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研究分担者 |
黒川 秀樹 埼玉大学, 理工学研究科, 助手 (50292652)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 多環芳香族炭化水素 / ナフタレン水素化反応 / 担持Pd触媒 / バイメタリック触媒 / ジメチルジスルフィド / 金属-硫黄結合 / 複合酸化物 / 耐硫黄性 / ディーゼル黒煙 / 多環芳香族 / 水素化精製触媒 / Pd触媒 / Pd-Ptバイメタリック触媒 / Al_2O_3-TiO_2 / 複合担体 / 耐硫黄性触媒 |
研究概要 |
軽油中の多環芳香族炭化水素を水素化して飽和炭化水素へ転換するプロセスは、ディーゼル排気ガス中の粒子状浮遊物質を効果的に削減できることだけでなく、軽油の高品質化(セタン価向上)も達成できる。担持貴金属触媒は、この反応に高い活性を持つが、軽油中に含まれる硫黄化合物により容易に失活してしまう。本研究では、耐硫黄性の高い担持貴金属触媒の開発を目的として、(1)TiO_2担体をベースにSiO_2,Al_2O_3との複合化、(2)担持Pd触媒のPtによるバイメタリック化について検討した。加えて、(3)吸着COのIRスペクトル、硫化処理した触媒のTPRにより、金属-硫黄結合の強度と耐硫黄性の関係を検討した。 (1)TiO_2をベースとした複合酸化物、SiO_2-TiO_2,Al_2O_3-TiO_2を調製し、Pdを含浸担持後、400℃で水素還元して触媒とした。これらの触媒を用いてジメチルジスルフィド存在下、ナフタレンの水素化反応を行った結果、TOFで見た活性は、Pd/Al_2O_3-TiO_2>Pd/SiO_2-TiO_2>Pd/TiO_2>Pd/Al_2O_3>Pd/SiO_2の順で高かった。 (2)Pd-Pt/Al_2O_3,及びPd-Pt/TiO_2バイメタリック触媒を調製し、ジメチルジスルフィド存在下、ナフタレンの水素化反応を行った。この結果、Pd-Pt/Al_2O_3ではPd:Pt=4:1のモル比で最も高いTOF値が得られたのに対して、Pd-Pt/TiO_2の場合ではPd:Pt=1:1において最もTOF値が高かった。またPd-Pt/Al_2O_3、(Pd:Pt=4:1)触媒で得られたTOF値は、Pd/Al_2O_3の8倍、Pt/Al_2O_3の18倍であり、バイメタリック化による活性向上が顕著であった。 (3)硫化処理後のPd/TiO_2及びPd/Al_2O_3についてTPRによりS-Pd結合強度の比較を行った結果、TiO_2上のPd-S結合強度は、Al_2O_3上のそれよりも弱いことが明らかになった。このことからPd/Al_2O_3、に比べてPd/TiO_2の耐硫黄性が高いのは、Pd-S結合強度が弱いために水素化条件下においてPd-S結合が切断されてクリーンな金属表面がより多く露出するためであると結論した。
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