研究課題/領域番号 |
13650845
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
山下 弘巳 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (40200688)
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研究分担者 |
ザンペイソフ ノルボシン 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (10326275)
松岡 雅也 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (80305648)
安保 正一 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (70094498)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 光触媒 / 酸化チタン / 環境ホルモン / イオンビーム / 環境浄化 / 薄膜酸化チタン / イオン注入 / 可視光利用 |
研究概要 |
イオン注入装置やイオンビーム蒸着装置を利用して、多孔質ガラス板、活性炭素繊維、多孔質テフロンシートなど特殊な表面形状を有する基板上に酸化チタン光触媒を薄膜状に固定化することにより、実用に適した形態を有する高活性な光触媒を調製した。これら構造制御された酸化チタン光触媒にCr、Vなどの金属イオンを注入し酸化チタンの電子状態を改質することで、可視光照射下で効率よく稼働する光触媒の開発を目指した。この可視光活性な光触媒と太陽光を利用して、環境内に希薄に存在する環境ホルモンのモデル化合物の分解無害化を試みた。 クラスターイオンビーム蒸着装置を利用して、多孔質ガラス板、石英ガラス板、多孔質テフロンシート、活性炭素繊維の表面層に、厚さと結晶構造の制御された薄膜状の酸化チタン光触媒を基板上に構築した。さらに、これらの酸化チタン光触媒に異種の金属イオンをイオン注入し、可視光応答性を付与した。これらを光触媒として、水中に含まれる微少濃度の環境ホルモンのモデル化合物(クロロフェノール、トルエンなどの)の酸化分解反応を紫外線または可視光線さらには太陽光照射下で検討したところ、薄膜酸化チタン光触媒および高分散固定化酸化チタン光触媒は高い光触媒活性を示し、汚染有機化合物を二酸化炭素、水、塩化水素に完全分解した。特に、表面疎水性を有するテフロンシートが光触媒担体として高い性能を示した。 また、表面積測定、X線解析(XRD、EXAFS)、ホトルミネッセンス、UV吸収、FT-IR測定、により触媒の表面状態の評価を行った。これらの測定を通して、イオンビームの条件の最適化を検討し、実用に適した形態と機能を有する光触媒の開発を行うことができた。
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