研究課題/領域番号 |
13650858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
黒田 章夫 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (50205241)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ATP / アデノシン三リン酸 / アデニル酸キナーゼ / ポリリン酸キナーゼ / ルシフェラーゼ / 微生物の検出法 / 連鎖的ATP増幅反応 / ルシフェリン |
研究概要 |
現在、ATPの検出にはホタルルシフェラーゼによる生物発光を利用した検出が広く用いられている。ATPは微生物にも含まれているために、ATPの検出は目に見えない微量の微生物の衛生検査にも使われている。しかし10^<-12>M以下の濃度のATPに対しては発光量が小さく、検出が難しい。そこで、本研究ではポリリン酸キナーゼ(PPK)とアデニル酸キナーゼ(ADK)の融合酵素PPK-ADKを用いた連鎖的ATP増幅反応により、微量のATPを増幅させ、検出する実験をおこなった。最初にアデノシン-リン酸(AMP)とポリリン酸、PPK-ADKを混合しておく。その状態ではATPができないが、反応系に少量のATPが混入すると、即座にアデニル酸キナーゼによって、二分子のアデノシン二リン酸(ADP)が生じる。できたADPはポリリン酸とポリリン酸キナーゼによって、二分子のATPに変換される。この反応が繰り返されて、多量のATPが数分のうちに作られる。実験の工夫した点としては、試料由来のATP以外に反応系に混入するATPやADPを予め除いておくことである。その一つとして酵素に結合しているATPやADPをアピラーゼを用いて予め除いた。また、AMPに混入しているADPを高速液体クロマトグラフィーによって除いた。その結果、この連鎖的ATP増幅反応は微量のATPを増幅し、従来よりも非常に強い光として検出でき、生物発光の感度を1000倍以上上げることを可能にした。
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