研究課題/領域番号 |
13650922
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大下 浄治 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (90201376)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | アシルシラン / シレン / コープ転位 / 熱異性化 / エノラートアニオン / 有機ケイ素化合物 / 有機リチウム / Cope転位 |
研究概要 |
アシルポリシラン類の合成化学的有用性を明らかにする目的で、3種類の新規なアシルポリシラン誘導体を合成し、その熱異性化反応を検討した。その結果、これらがこれまで例の少ない直鎖共役型シレンなどの良好な前駆体になりうることを見出した。以下に、具体的な研究成果を述べる。その他に、アシルポリシランから調製したシラエノラートアニオンとベンゾフェノンとの反応からジオキサシラシクロペンタン誘導体の合成に成功した。これらの結果は、アシルポリシランおよびシラエノラートアニオンが新規のケイ素活性化学種や環状ケイ素化合物の合成に有用な試剤であることを示している。 1)シラエノラートアニオンとフェニル基置換アセチレンの反応から初めてのα-官能基置換アシルポリシランであるアシル-(Z)-エテニルシランの合成に成功した。得られた化合物に100℃以上の熱をかけるとシリル転位を伴う異性化によって2-シラジエンが生成することを確認した。2-シラジエンを比較的低温で発生させた初めての例である。 2)ビス(アシル)ジシランの合成法を確立し、その熱異性化によって、1,2-ジシラジエン誘導体が容易に生成することを明らかにした。生成した1,2-ジシラジエン中間体はさらに異性化して、通常の方法では合成が困難なジシラシクロブテンへと導かれた。 3)シクロアルカン骨格で架橋したアシルポリシランの熱異性化から大環状ケイ素化合物の合成に成功した。これはシレン経由のオキサコープ転位の初めての例である。
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