研究課題/領域番号 |
13660092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
榊 利之 京都大学, 農学研究科, 助教授 (70293909)
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研究分担者 |
井上 國世 京都大学, 農学研究科, 教授 (10223249)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | ビタミンD / シトクロムP450 / 大腸菌発現系 / ビタミンD水酸化酵素 / 代謝予測 / 部位特異的変異導入 / 部位特異的変異 |
研究概要 |
(1)ヒト由来ビタミンD_325位水酸化酵素(CYP27A1)および1α位水酸化酵素(CYP27B1)の構造と機能の解析 くる病患者由来ミスセンス変異型8種の変異箇所について、部位特異的変異により種々の変異体を作製し、その性質を調べた。さらに、CYP27B1と同じファミリーに属すCYP27A1にも変異を導入し、これを解析することによってCYP27B1の変異箇所のアミノ酸残基の役割を推定することを試みた。その結果、それぞれのアミノ酸残基がプロトン供与、ヘムとの結合、酸素の活性化、基質結合、構造の安定維持、などに重要な役割を果たしていることが示唆された。さらに、得られた知見を元にCYP27B1およびCYP27A1の立体構造を推測し、ビタミンD_3およびその誘導体の結合様式の解明を試みた。 (2)種々のビタミンD_3誘導体に対するヒトCYP24とラットCYP24の反応性を比較 以下の3種のビタミンD誘導体(前2者は既に医薬品として用いられている)の代謝において、ヒトCYP24とラットCYP24の間で反応特異性において顕著な差が認められ、ビタミンD_3を医薬品として開発する上で、ヒト由来酵素を用いてヒト体内における代謝を予測することの重要性を示した。 (a)ヘキサフルオロ体-----ヒトCYP24特異的な代謝産物が検出された。この代謝産物のVDR結合能はきわめて低く、この反応はヘキサフルオロ体の不活化に重要な反応であることがわかった。 (b)22-オキサカルシトリオール(OCT)の代謝-----ヒトCYP24による代謝では1段階目の反応でO_<22>-C_<23>結合が切断され、VDRへの結合能が失われるのに対し、ラットCYP24では24位水酸化に始まり3段階目の反応でO_<22>-C_<23>結合が切断された。 (c)1α,25(0H)_2D_320-ei体の代謝----反応3段階目で顕著な差が見られた。前者の場合、24-oxo-23(OH)体が生じ、後者ではC_<24>-C_<25>結合が切断され24位カルボン酸体が生じた。24-oxo-23(OH)体はさらにヒトCYP24により脱メチル体に変換されたが、VDR結合能を保持していた。一方、24位カルボン酸体はVDRに結合しなかった。
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