研究課題/領域番号 |
13660222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鈴木 宣弘 九州大学, 農学研究院, 助教授 (80304765)
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研究分担者 |
前田 幸嗣 九州大学, 農学研究院, 助手 (20274524)
加賀爪 優 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20101248)
川口 雅正 九州大学, 農学研究院, 教授 (00003129)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 輸出国家貿易 / 「隠れた」輸出補助金 / 価格差別 / 不完全競争 / 計量経済分析 |
研究概要 |
本研究では、(1)国内価格を高く維持し、輸出価格を引き下げ、国内販売と輸出販売をプールして支払う輸出国家貿易機関の価格差別、あるいは輸出市場によって異なる価格を設定し、それをプールして支払う輸出国家貿易機関の価格差別により生み出されている消費者負担型の「隠れた」輸出補助金に着目し、この価格差別による市場歪曲度を計測する手法を開発するとともに、「隠れた」輸出補助金を輸出補助金相当額(Export Subsidy Equivalent)の指標を開発して数量化し、(2)輸出国家貿易機関という輸出独占組織により小麦や乳製品の国際市場の参加者が少数になることで、国際市場が不完全競争下におかれていることを実証的に明らかにし、輸出国家貿易機関が解体されることにより国際市場の歪曲性がどれだけ緩和されるかをシミュレーションすることによって輸出国家貿易機関に起因する国際市場の歪曲度を計量し、さらに、(3)上記の2つの数量化が実践的なものになるように、輸出国家貿易機関の実態調査を行い、その仕組みと問題点を整理し、現実によくマッチしたモデルの開発を目指し、これらの総合的成果として、輸出国家貿易の市場歪曲度を計量する実践的手法を開発した。本研究は、従来、理論的にも実証的にも十分整理されていなかった輸出国家貿易の市場歪曲度の計量手法及びそれに基づく試算結果を提示し、現行WTO規定上は、輸出補助金としては捉えられていなかったため問題にできなかった輸出国家貿易の歪曲性を規定できる根拠とその実際の計量手法を与えるという形で、国際農産物貿易交渉に実践的に活用されることが期待される。
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