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ウシウイルス性下痢粘膜病ウイルスの抗原遺伝子解析による遺伝子型と病態との関連性

研究課題

研究課題/領域番号 13660312
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 応用獣医学
研究機関北海道大学

研究代表者

田島 誉士  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (90202168)

研究分担者 大和 修  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 講師 (80261337)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードBVDV / ウイルス遺伝子 / ペスチウイルス / 遺伝子亜型 / 系統樹解析 / 中枢異常 / 糖尿病 / ウシウイルス性下痢症ウイルス / BVDV II / 遺伝子型 / 粘膜病 / ワクチン
研究概要

主に北海道地方で分離されたウシウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)の5'非翻訳領域遺伝子(5'UTR)の塩基配列に基づき、これらの野外分離ウイルスを遺伝子型別した。その結果、青森県の発症牛から分離されたウイルスのみがBVDV2であった。この症例は下痢症状を呈しており、さらに舌・歯肉・腸管などの粘膜にビランあるいは潰瘍をともなう病変が認められるなど、典型的な粘膜病を呈していた。BVDV2感染症の特徴的な臨床症状といわれている血小板減少症、出血傾向、止血異常などは全く認められなかった。また、北海道内ではBVDV2感染は確認されなかった。青森で分離されたウイルス以外はすべて遺伝子型でBVDV1に分類され、さらにaあるいはb亜型に分属された。また、ワクチン株として使用されているBVDV(日本では1株のみ利用されている)はa亜型に属しており、同グループに属している野外分離株は少数であった。
次に、BVDVの主要抗原であるE2をコードする遺伝子の塩基配列を解読し、それに基づく系統樹解析により遺伝子亜型を決定した。その結果、5'UTRの塩基配列に基づいた遺伝子亜型と同様、北海道地方で検出されたほとんどのBVDVは1aあるいは1b亜型に分類された。しかし、4例は新たに1c亜型に分類された。これら4例は5'UTRの系統樹では1aに分類されていた。さらに、これら4例は下痢症を呈しておらず、うち1例には右旋回運動を主徴とする中枢神経異常が認められた。これまでに1c亜型は野生鹿一例においてのみ確認されており、本研究において初めて牛での感染が確認された。
また、糖尿病併発BVDV感染牛から検出されたBVDVはすべて1a亜型に分類され、それぞれが非常に近縁であり、小クラスターを形成していた。本研究において1aあるいは1b亜型に分類されたウイルスは、それぞれのサブグループ内で非常に近縁であり小クラスターを形成していたが、糖尿病併発BVDVは、それら以上に近縁であることが示された。

報告書

(3件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] M.Tajima: "Prevalence of genotypes 1 and 2 of bovine viral diarrhea virus in Lower Saxony, Germany"Virus Research. 76. 31-42 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小岩正照監修: "乳牛疾病の早期発見・応急処置・予防対策"酪農総合研究所. 102 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 前出吉光ら監修: "主要症状を基礎にした牛の臨床"デーリィーマン社. 753 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] M. Tajima: "Prevalence of genotypes of bovine viral diarrhea viruses in Lower Saxony, Germany"Virus Res.. 76. 31-42 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 前出吉光ら監修: "主要症状を基礎にした牛の臨床"デーリィマン社. 753 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] M. Tajima: "Prevalence of genotypes 1 and 2 of bovine viral diarrhea virus in Lower Saxony, Germany"Virus research. 76. 2597-2605 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 小岩政照監修: "乳牛疾病の早期発見・応急処置・予防対策"酪農総合研究所. 102 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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