研究課題/領域番号 |
13660315
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
山根 義久 東京農工大学, 農学部, 教授 (50262225)
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研究分担者 |
野一色 泰晴 (野一色 康晴) 横浜市立大学, 医学部, 講師 (60033263)
町田 登 東京農工大学, 農学部, 助教授 (20219364)
岩崎 利郎 東京農工大学, 農学部, 教授 (50262754)
高島 一昭 (財)鳥取県動物臨床医学研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 犬 / 心筋線維化 / β遮断薬 / 圧負荷 / 容量負荷 / 収縮機能 / 拡張機能 / ラット / 心筋病変 / 拡張型心筋症 / 心不全 |
研究概要 |
本研究の目的は、加齢とともに加速度的に増加する犬の後天性心疾患の1つである心筋病変の発生メカニズムの解明とその治療法の確立にある。発生メカニズムについては、すでに血小板の活性化による微小血栓でないことを明らかにし、その他の原因特にAngiotensinIIやサイトカインに注目した。次いで心筋線維化の発生状況を検討し、さらにWisterラットを用いて容量負荷モデルを作成し、一方高血圧症モデルのダールラットと比較検討した。その結果、心筋線維化は、うっ血性心不全の中でも容量負荷よりは圧負荷の病態において、より早期にかつ重度に発生することを明らかにした。 併せてそれらの両モデル群にそれぞれβ遮断薬投与群とシャム群、コントロール群を作り長期間観察した結果、両モデル群ともにβ遮断薬は血圧には作用を及ぼさなかったが有意な心拍数低下作用を有していた。機能的には収縮機能は低下させずに、拡張機能の改善効果が認められた。さらにβ遮断薬に対する心臓の反応性は、非投与群で低下したのに対して、投与群では反応性の低下は軽度であった。 本実験結果から、β遮断薬は容量負荷および圧負荷による心不全動物モデルに対して有益な作用を有することが明らかになり、この結果は同様の病態を呈する心不全犬に対する新たな心不全治療薬としての可能性を示唆した。
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