研究課題/領域番号 |
13670053
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 国立循環器病センター研究所 |
研究代表者 |
白井 幹康 国立循環器病センター研究所, 心臓生理部, 室長 (70162758)
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研究分担者 |
西浦 直亀 国立循環器病センター研究所, 心臓生理部, 室員 (70132933)
下内 章人 国立循環器病センター研究所, 循環機能動態部, 室員 (80211291)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | テレメトリー計測 / プロスタサイクリン欠損マウス / ムスカリン受容体欠損マウス / 微小血管造影術 / 低酸素性肺高血圧 / アドレノメデュリン / 放射光X線回折法 / 心筋クロスブリッジ動態 / ムスカリン性アセチルコリン受容体 / M_2ノックアウトマウス / 心拍変動 / 呼吸性変動 / 運動 / 低酸素 / 化学受容器反射 / 神経型一酸化窒素合成酵素 / α_2アドレナリン受容体 / 心拍応答 / 換気応答 / 覚醒下無拘束小動物 / 呼吸機能 / 酸素消費量 / 二酸化炭素排出量 / 微小血管造影 |
研究概要 |
本研究の目的は、正常並びに低酸素環境での呼吸器系と循環器系の機能を同時記録、解析し、両系の調節機構を統合的に解明すると共に、それを踏まえた新たな疾患治療法を開発することである。 目的達成のため、まず、以下の新装置・技術を独自に開発した。1)無麻酔、無拘束の小動物(ラット、マウス)の循環(血圧、心拍数)、呼吸(一回換気量、呼吸数、呼気、吸気時間等)、及び代謝(酸素消費量、二酸化炭素排出量)をbeat by beatで、さらには日内変動レベルで計測、解析できる装置、2)小動物の心・肺や脳などの血管応答を、大血管から微小血管(内径80μm程度)に渡るin vivo血管樹で可視化できるX線テレビシステムと血管造影術、さらに、3)小動物の生体内拍動心臓の収縮・拡張機能を心筋収縮タンパクレベルで画像解析できる放射光X線回折法である。 1)の装置を遺伝子改変マウスに応用し、プロスタサイクリン(PGI_2)のα_2アドレナリン受容体と協調した低酸素性心拍増大応答の中枢性抑制機構(この機構は低酸素性呼吸応答には働かない)、さらに、M_2ムスカリン受容体の安静時心拍抑制と心拍の呼吸性変動での中心的役割を見出した。 2)の装置をラットに用い、肝臓由来物質の肺血管トーン調節因子としての新たな役割、誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)由来NOの慢性低酸素性肺高血圧の抑制作用、さらに、近年発見されたタンパク、アドレノメデュリンの吸入による肺高血圧抑制効果並びに局所注入による虚血下肢血管新生促進効果(いずれも極めて有効)を見出した。 3)の技術をラットに応用し、in vivo心臓でのアクチン、ミオシンのクロスブリッジ動態の可視化に世界に先駆け成功し、さらに低酸素環境並びに虚血時にクロスブリッジ形成が著明に減少することを確認した。将来、この技術は、心収縮機能異常の分子レベル評価を可能にすると期待される。
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