研究課題/領域番号 |
13670063
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宮崎 純一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10200156)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 電気穿孔法 / 遺伝子治療 / 遺伝子導入 / 発現ベクター / 筋肉注射 |
研究概要 |
近年、様々な生体への遺伝子導入方法が開発されており、骨格筋の機能維持の方法の一つとして、筋肉への遺伝子導入による機能保持・強化が考えられる。私は以前、発現プラスミドDNAを筋注後、その部位に電気パルスをかけること(EP、electroporation)により、マウスの筋肉への高効率なプラスミドDNA導入・遺伝子発現を見出している。この方法は、従来の筋肉への単純な注射による方法の数百倍の導入効率を示した。本研究の目的は、この手法を用いて筋肉細胞の増殖に有効なIGF-1(insulin-like growth factor 1) 、血管新生をおこすVEGF(vascular endothelial growth factor)、GH(growth hormone)をラットの筋肉内で発現させ、筋肉の増大、機能強化の効果を検討し、さらに導入効率を高めるため、DNA濃度、溶液、電極の構造、EPの条件など最適な条件を決定することにある。これらの遺伝子のcDNAをpCAGGSベクターに組込み、培養細胞に導入することにより、培養上清中にこれらの蛋白が大量に分泌されることを確認した。次に、目的の遺伝子と同様に、分泌されるホルモンで赤血球増殖に働くEPO(erythropoietin)を組み込んだプラスミドをラットに導入し、EPの条件を検討した。その結果、400μgのDNAを注入し、電極間が5mmの針型電極を用い電圧100V、50msecを8パルスの条件で最も高い発現量を得られ、また導入した遺伝子が長期間発現を保つことも確認された。 今回検討された導入方法の条件を目的の遺伝子に適用することにより、筋肉の機能保持・強化に効果的に働くものと予想される。さらに、本研究の成果の人への応用が可能となれば、加齢による筋肉の衰えを防ぐ1つの方法が確立され、国民の健康の維持に貢献できるものと考えられる。
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