研究課題/領域番号 |
13670109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
中田 裕康 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (00041830)
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研究分担者 |
神谷 敏夫 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (80344068)
齋藤 修 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (60241262)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | アデノシン / Gタンパク質共役受容体 / プリン受容体 / ダイマー / ATP / P2受容体 / 神経伝達抑制機構 / クロストーク / 神経伝達 |
研究概要 |
Gタンパク質共役型受容体のあるものは同じ受容体同士もしくは異なる受容体間で複合体を形成することにより、その特性を変化させることが最近報告されており、ポストゲノムにおける受容体機能の新しい多様化メカニズムとして注目されている。本研究では、神経抑制に関与するプリン受容体のサブタイプであるアデノシン受容体(A_1R)とATP受容体(P2Y_1R)間のヘテロ複合体形成を培養細胞及び脳神経系において世界で初めて実証した。 遺伝子工学的手法により両受容体を共発現させた培養細胞系を構築し、これらの受容体間でのヘテロ複合体形成の有無についてタンパク質レベル、受容体の薬理学的および機能的特性の変化により検討した。細胞膜の免疫沈降実験から両受容体は細胞膜上においてヘテロ複合体を形成すること、免疫組織化学的分析によっても共発現細胞における同一部位局在性が示された。受容体を介する細胞機能の変化をアデニレートシクラーゼ活性で調べた結果、共発現細胞の受容体が機能的にもアデノシンとATPの両者に反応するハイブリッド型であることが示唆された。加えて、生きた細胞におけるA_1R/P2Y_1R複合体形成の動態を調べるために最新のテクノロジーであるBioluminescence resonance energy transferによる解析をおこない、やはり受容体複合体の形成を示す結果を得た。また、動物の脳においても、両受容体がヘテロ複合体を形成していることを免疫沈降や免疫組織的分析により明らかにした。 本研究の結果より、Gタンパク質共役受容体のファミリーであるプリン受容体の多様性の要因としてサブタイプ受容体間の複合体形成による特性変化機構の存在があることを強く示唆した。
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