研究課題/領域番号 |
13670115
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 特殊法人理化学研究所 |
研究代表者 |
米村 重信 理化学研究所, 細胞形態形成研究チーム, チームリーダー (60192811)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | Rho / 微絨毛 / TCA / LPA / EGF / 分裂溝 / 可視化 / 低分子量Gタンパク質 / 抗体 / 局在 / TCA固定 |
研究概要 |
1.まず、Rhoの局在の可視化のための、抗体と固定法の組み合わせのスクリーニングを行ない、市販の抗体、自作の抗体を含め、Rhoの正確な細胞内局在を示す、組み合わせを決定したTCA固定が非常に有効であった。このスクリーニングには、Myc-RhoAを発現している培養細胞を、Mycに対する抗体と、Rho対する抗体とで、二重染色をするという方法を用いた。Rhoの正確な局在が示される場合には、Mycの像とも確実に重なることが予想される。 2.確立した抗体、固定法の組み合わせを用いて、Rhoの細胞内局在を決定した。上皮細胞において、Rhoが細胞と細胞の接着面(lateral membrane)上に濃縮していることが明らかになった。Rhoの機能が細胞接着に必須であるという報告があることから、この分布は興味深い。非上皮細胞においては細胞膜への濃縮は弱く、細胞質にほぼ均一に分布していた。しかし、細胞分裂時にはほとんどのRhoが分裂溝へ濃縮し、それは上皮細胞でも同様だった。さらに、マウスの組織のホルムアルデヒド固定後の凍結切片を用いて、Rhoの分布を可視化した。上皮組織については、微絨毛という、突起の構造への濃縮が目立った。微絨毛の発達していない組織では、細胞質に均一に分布している場合もあった。気管の繊毛、膀胱上皮など、特に強い発現を見せる部分もあるが、Rhoとそれらの機能との関連は全くついていないので、今後の研究の進展が期待できる。 3.Rhoが活性化すると細胞膜へと移行することの生化学的な証拠が報告されていたが、それを細胞レベルで可視化して確認した報告はない。今回、神経系のN1E115細胞と上皮系のA431細胞とにそれぞれ、LPAとEGFとを作用させ、Rhoを活性化させた。それぞれに細胞において、刺激後数十秒以内にRhoが細胞質から細胞膜へと移行することが初めて示された。
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