研究課題/領域番号 |
13670119
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西田 亙 阪大, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (80271089)
|
研究分担者 |
祖父江 憲次 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20112047)
林 謙一郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90238105)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 血管平滑筋細胞 / 形質転換 / シグナル伝達 / 転写調節 / serum response factor / ホメオドメイン蛋白質 / GATA転写因子 |
研究概要 |
我々はこれまでに各種の平滑筋特異的遺伝子の転写活性化にはCArGボックスと同部位に結合するSerum response factor(SRF)が重要であること、またα1インテグリン遺伝子の血管平滑筋細胞における転写では、GATA-6とNkx-3.2がSRFと協調的に作用して血管平滑筋特異的転写活性化を制御している事を明らかにした。一方、心筋における転写調節機構はGATA-4とNkx-2.5による活性化機構が報告されているが、SRFも含めた3者の転写因子群による組織特異的転写についてはこれまで報告がない。平滑筋特異的分子マーカーであるα平滑筋型アクチン、カルポニン、SM22αは胎生期に一過性に心臓で発現するが、この事実は平滑筋細胞と心筋細胞の間に共通した転写調節機構が存在する事を示唆している。 本研究では、SRF/GATA/Homeobox転写因子群が平滑筋と心筋において組織特異性を付与する共通の転写調節機構として作用している可能性について検討した。まずα1インテグリン遺伝子以外の平滑筋特異的遺伝子について3者の転写因子の影響を解析したところ、βトロポミオシン遺伝子も同様に協調的な転写活性化を示した。次に心筋特異的遺伝子としてatrial natriuretic factor(ANF)の解析を行った。ANFプロモータ領域にはSRF/GATA-4/Nkx-2.5が結合するCArGボックス、GATA配列、NKE配列が存在し、プロモーターアッセイではGATA-4とNkx-2.5の強制発現に比較して、3者を同時に発現する事により著明な転写活性化を認めた。以上の結果より、平滑筋と心筋における組織特異的遺伝子の転写活性化にはCArGボックス/SRF間の相互作用がcore machineryとして必要であり、その組織特異性はGATA転写因子およびホメオドメイン蛋白質によって決定されていると考えられる。
|