研究課題/領域番号 |
13670138
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
本家 孝一 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80190263)
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研究分担者 |
鄭 文玉 山形大学, 医学部, 助教授 (60252657)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 精子形成 / 減数分裂 / 硫酸化糖脂質 / セミノリピド / 硫酸転移酵素 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
セミノリピドと呼ばれる硫酸化糖脂質は、精子の全糖脂質の90%以上を占め、精子にのみ特異的に発現している。セミノリピドは、精子の発生過程において精母細胞のゴルジ膜において生合成される。グリセロ脂質を前駆体として、まず、ガラクトース転移酵素が働いて中間産物のガラクトリピドができ、つづいて硫酸転移酵素(CST)が働いて最終産物のセミノリピドが産生される。我々は、CST欠損マウスの精巣がセミノリピドを完全に欠き、精子形成が第1減数分裂中期において停止することを発見した。このことより、セミノリピドが精子の発生分化に必須な分子であることが証明された(PNAS 99,4227-4232,2002)。そこで、次の段階として、セミノリピドが関与する生殖細胞発生分化メカニズムの解明を目指して以下の研究を行った。まず、セミノリピドの存在様式を明らかにするため、セミノリピドが精母細胞細胞膜のラフトに存在するかどうかを調べる実験を行った。このため、マウス精巣から胚細胞を分離する方法を確立した。関連研究として、セミノリピドに近似する硫酸化糖脂質であるスルファチドが脳ミエリンのラフト画分に存在することがわかった。一方、精母細胞上でセミノリピドと相互作用する分子を同定するために、光親和標識糖鎖プローブを開発した。現在、このプローブを培養細胞に導入し、セミノリピドと相互作用する分子の探索を行っている。この他、昨年にひきつづき、セミノリピドをCSTノックアウトマウスの精細管に注入して、精子形成が再開するか否かの実験を行っている。セミノリピドをそのまま注入した場合は効果がみられなかったので、リポソームに組み込んで注入実験を繰り返している。
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