研究課題/領域番号 |
13670162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
飯嶋 達生 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (40222799)
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研究分担者 |
森下 由紀雄 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (20271562)
野口 雅之 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (00198582)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 肺腺癌 / 浸潤 / 線維芽細胞 / MMP-2 / MMP-9 / ザイモグラフィー / 早期癌 / 初期浸潤癌 / 腺維芽細胞 / matrix metaloproteinase-2 / microdissection / supression subtractive hybridization / matrix metaloproteinase-2 (MMP-2) / 繊維芽細胞 / laser capture microdissection (LCM) / gelatin zymography / real time PT-PCR / 免疫細胞染色 / 活性化 / Gelatin zymography / Film in situ zymography / Macro array |
研究概要 |
[目的]肺腺癌細胞が浸潤し転移する機構を解明することで、浸潤、転移の早期発見や的確な治療方法の開発が可能になる。癌細胞が細胞外器質を分解する酵素として種々のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)が発見されてきている。本研究では肺腺癌の初期浸潤にいかなる種類のMMPが重要な役割を担っているのかを明らかにすることを目的とした。 [方法]直径20mm以下の初期肺腺癌40症例について初期浸潤の形態指標となる活性化線維芽細胞の有無とゼラチンザイモグラフィーを用いた各種MMPの発現量と活性化量との関係を検討した. [結果]MMP-2,MMP-9の発現総量およびそれぞれの活性化量は肺腺癌の腫瘍直径と関係は見られなかった。肺腺癌の浸潤初期の組織形態指標である活性化線維芽細胞の癌病巣内への出現の有無とMMPの関連では活性化線維芽細胞の有無にかかわらずMMP-2の総発現量に有意な差は見られなかったが、活性化線維芽細胞の存在する肺腺癌のMMP-2は活性化線維芽細胞の存在しない肺腺癌のMMP-2に比較して高率に活性化されており、活性化線維芽細胞存在肺腺癌において活性化MMP-2は有意に高値を示していた。MMP-9の総発現量と活性化線維芽細胞の有無との間にはMMP-2と同様に有意な関係は認められなかった。活性化MMP-9量と活性化線維芽細胞の有無との間にはMMP-2で見られた様な関係は見られず、殆どの肺腺癌ではMMP-9は高率に活性化されていた。 [考察]肺腺癌において非浸潤癌に比較し初期浸潤癌ではMMP-2の活性化量が増加していることより、肺腺癌が初期浸潤する過程では活性化されたMMP-2が重要な役割を担っていることが明らかとなった。
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