研究課題/領域番号 |
13670189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
池田 栄二 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (30232177)
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研究分担者 |
岡田 保典 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00115221)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 糖尿病 / 網膜症 / 血管新生 / MMP / VEGF / グリア細胞 / 低酸素 |
研究概要 |
糖尿病網膜症患者の視力予後を左右する増殖期への移行は、網膜から硝子体に及ぶ血管新生病変である線維血管性組織の形成を特徴とする。線維血管性組織の増生には、線維血管性組織内グリア細胞が産生するVEGFに依存した血管新生とともに、網膜前に存在する基底膜組織等の細胞外マトリックスの分解が必要となる。本研究期間では、この細胞外マトリックス分解機構の解明を目的とした。Matrix metalloproteinases (MMPs)に焦点をあて、増殖期病変形成にかかわるMMPの特定を試みた。糖尿病網膜症増殖期(proliferative diabetic retinopathy、以下PDR)患者の手術時に採取された硝子体液および線維血管性組織を検索対象とした。まず、硝子体液中の各種MMP濃度をenzyme immunoassayにて測定したところ、PDR患者の硝子体液においてMMP-2とMMP-9の濃度が有意に高いことが示された。さらにgelatin zymography解析により、MMP-2、MMP-9ともに硝子体液中での活性化率は極めて低いのに対し、線維血管性組織における活性化率は有意に高く、両者が増殖期病変形成に関与することが示唆された。特にMMP-2活性化率は高く、線維血管性組織内の主としてグリア細胞においてMMP-2とMMP-2活性化因子(MT1-MMPとTIMP-2)が共存していることを示す免疫組織学的解析結果も得られた。線維血管性組織内グリア細胞は血管新生活性を有することを我々は報告しているが、今回の解析結果と合わせ、グリア細胞がMMP-2・MMP-9の活性化を介し、網膜前基底膜組織等を分解し硝子体腔に遊走することが線維血管性組織の形成を誘導していることが示唆される。さらに我々は、グリア細胞におけるMMP-2・MMP-9活性誘導機構を解明すべく、家兎網膜よりグリア細胞の単離・培養系を確立し解析を行っている。これまでに、PDR網膜に存在する低酸素状態が、グリア細胞に血管新生活性とともにMMP-2活性を誘導することを見出している。
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