研究課題/領域番号 |
13670215
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊藤 彰彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80273647)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | MITF / サブトラクション / 接着分子 / SgIGSF / Syn CAM / 転写因子 / 転移 / ゴルジ体 / リン酸化 / VSVG / レトウウイルスポゾン |
研究概要 |
マスト細胞は骨髄で最終分化を終えぬまま末梢血中移動し、末梢組織において血管外へ浸潤し最終分化を行う。マスト細胞は全身の皮膚や消化管、腹腔内などに生理的に存在するが、血管内に存在するマスト細胞前駆細胞が末梢組織内へ浸潤する機構についてはよくわかっていない。MITF遺伝子のプロモーター領域に挿入されたトランスジーンをホモに持つtg/tgマウスでは皮膚以外の全組織でマスト細胞が欠損する。ところが、このマウスの骨髄細胞や脾臓細胞をインターロイキン3存在下で培養すると、野生型マウスの場合と同じように培養マスト細胞(CMC)を得ることが出来る。従って、tg/tgマウスではマスト細胞の前駆細胞は存在するが、その細胞が組織へ浸潤することが出来ない可能性、更にはMITFが転写活性化を行う遺伝子の中にマスト細胞の組織浸潤に関与する分子が含まれている可能性が考えられる。tg/tgマウスの腹腔内におけるマスト細胞欠損について調べるため、CMCをtg/tgマウスの腹腔内に注射した。野生型マウス由来のCMC(+/+-CMC)は腹腔内で生存し続けたが、tg/tgマウス由来CMC(tg/tg-CMC)は死滅した。この現象はin vitroでも再現され、+/+-CMCは線維芽細胞との共生培養において線維芽細胞に接着し増殖したが、tg/tg-CMCは接着せず死滅し、tg/tg-CMCの接着能の欠陥が明らかになった。次にtg/tg-CMCにおいて発現が著しく低下し、かつ接着に関与する可能性がある遺伝子の単離をサブトラクション法により試みた。出来上がったライブラリーから600クローンを単離し、その中にSgIGSF (Spermatogenic Immunoglobulin Superfamily)をコードするクローンを見つけた。SgIGSFは細胞外に3つの免疫グロブリン様構造を持つ接着分子である。tg/tg-CMCにSgIGSFを遺伝子導入すると、線維芽細胞への接着能が正常化した。以上の結果より、SgIGSFはマスト細胞が線維芽細胞に接着する時に使われる接着分子で、その転写障害がMITF変異マウスにおける腹腔マスト細胞欠損の一因である可能性が考えられた。
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