研究課題/領域番号 |
13670235
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
西川 秋佳 国立医薬品食品衛生研究所, 病理部, 室長 (30164544)
|
研究分担者 |
神吉 けい太 国立医薬品食品衛生研究所, 病理部, 特別研究員
梅村 隆志 国立医薬品食品衛生研究所, 病理部, 主任研究官 (50185071)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | レポーター遺伝子 / 内的発がん / 遺伝子改変動物 / 分子機構 / 脂質過酸化 / 酸化的DNA障害 / ヒドロキシノネナール / がん抑制遺伝子 / アクロレイン / 四塩化炭素 / 8-OHdG |
研究概要 |
本研究の目的は、生体高分子との強い反応性を有するヒドロキシノネナールなどの脂質過酸化生成物とDNA傷害、さらに発がんとの関連をレポーター遺伝子導入ラットなどの遺伝子改変動物を用いて究明することにある。肝発がんメカニズムの異なる2-amino-3-methylimidazo[4,5-f]quinoline(IQ)及びN-nitrosopyrrolidine(NPYR)をそれぞれ300ppm及び200ppmの用量でレポーター遺伝子導入gpt deltaラットに13週間投与し、肝発がん性の指標であるglutathione S-transferase(GST-P)陽性肝細胞巣の発生状況と酸化的DNA傷害及びin vivo変異原性との関連について、非発がん物質acetaminophen(AA)10000ppm投与群ないし無処置対照群と比較した。その結果、GST-P陽性肝細胞巣の発現は対照群に比し、IQおよびNPYR投与群で有意に増加した。gpt遺伝子の変異頻度は、IQおよびNPYR投与群で対照群のそれぞれ34倍および10倍上昇し、direct sequencing法で変異スペクトルを解析したところ、IQ投与ではG:C to T:A transversionが優勢であるのに対して、NPYR投与ではA:T to G:C transitionが優勢であった。IQによるG:C to T:A変異は、グアニンの8位に付加体が生成することに符号する突然変異と解されるが、NPYRによるA:T to G:C変異は、これまでのin vitroの試験系においてグアニン付加体のみが注目されてきたことに対して、アデニン付加体がNPYRの発がん機序の主役を担っている可能性を新たに提示する。現在、p53やNrf2遺伝子を欠損したハイブリッド動物を用いて、レポーター遺伝子の変異を検索している。
|