研究課題/領域番号 |
13670250
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
上村 春樹 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (60184975)
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研究分担者 |
藤井 茂 関西医科大学, 医学部, 教授 (60144482)
神原 廣二 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (20029789)
柳 哲雄 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (10174541)
中澤 秀介 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (20180268)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | トランスシアリダーゼ / トリパノソーマ / シャーガス病 / アフリカ睡眠病 / 細胞侵入 / GPIアンカー / エスケープ / シャガス病 / シアル酸 / 遺伝子ファミリー / シャガ病 |
研究概要 |
トリパノソーマ原虫が原因となっている南アメリカシャーガス病、アフリカ睡眠病にはともに、有効な治療薬もワクチンもない。これらの原虫には他の生物種には存在しない酵素、トランスシアリダーゼ(TS)が存在し感染に重要な役割をしている。それぞれの原虫のTSの構造解析、発現調節、局在と機能解析を行い、これら蛋白質やその作用を受ける分子の役割りを調べた。 1)遺伝子組換えTSの大腸菌での発現効率、安定性がよくなかったが、E.coli BL21-Slを用いることで、効率良くTSを発現させることが出来た。 2)アフリカトリパノソーマの病原体T. bruceiのGPIアンカー蛋白質が出来ない変異体では、媒介昆虫ツェツェの中腸内での生存に大きな影響を受けているが、その原因がTSであることを明らかにすることができた。 3)T.cruziに感染したマウスの心筋をTS特異的な抗体で染めると、感染細胞と周辺の非感染細胞が反応することが認められる。TSがT.cruziの細胞侵入に際して直接に宿主細胞との接着に働いている可能性、様々の細胞の状況を変化させて侵入を容易にするように働いている可能性、さらにその宿主細胞の変化が病態と関連している可能性が示唆された。 4)T.cruziは、種々の哺乳動物細胞に侵入して増殖する。侵入直後の原虫はParasitophorous vacuole(PV)膜に包まれているが、増殖する時にはPV膜から出て直接細胞質中に存在しなくてはならない。TSは宿主細胞侵入後のPV膜からのエスケープに重要である。 5)T.cruziのTSは、C末端領域に12アミノ酸リピート配列を持つものと持たないものの2種類あり、リピートを有しないタイプの解析を行った。一部のみが機能タンパク質を与えること、それはGPIアンカーを介して原虫表面に発現されているという結果を得た。
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