研究課題/領域番号 |
13670262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
谷本 弘一 群馬大学, 医学部, 助教授 (40188389)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 腸球菌 / 接合伝達系プラスミド / 遺伝子発現 / 全塩基配列の決定 / 受容菌の役割 / 接合伝達性プラスミド / 転写調節 / 遺伝子発現調節 / 受容菌の働き / 薬剤耐性プラスミド |
研究概要 |
(1)pMG1の全DNA塩基配列を決定した。 (2)塩基配列にもとづきいくつかのORFに対するプローブを作成しノーザンハイブリダイゼーシヨンによって転写産物を解析したところtra遺伝子群は複数の転写単位によって成り立っていることがわかった。 (3)一番大きな転写単位をコントロールする遺伝子(ORF20)がありこの遺伝子への挿入によって下流の多くの遺伝子が一切転写されなくなった。また、この遺伝子がtransに働いて下流の1つの転写単位をコントロールしている事が示唆された。さらにこの遺伝子を負に調節している遺伝子の存在も明らかになった。 (4)新たに解析を行ったtra遺伝子群は全て接合伝達に際して転写量が減少した。いくつかのtra遺伝子の解析が残っているが現在までのところtraAのみが一時的ではあるが接合伝達時に転写量が増加する遺伝子として確認されている。 (5)ORF42(旧遺伝子名75ORF4)が接合伝達時に転写が抑制されることを平成12年度までの研究で明らかにしてきたがこの転写抑制を指標として受容菌の接合伝達における役割を明らかにすることを試みた。まず、受容菌が生きていることが接合伝達開始に必要かどうかを調べるために熱あるいは抗生物質で殺菌した受容菌を用い75ORF4の転写抑制が起こるかどうか調べた。その結果、死菌との接合伝達では転写抑制は観察されなかった。このことは接合伝達の開始に受容菌細胞表層物質のみでは不十分で、受容菌との相互作用が必要であることを示唆している。そこでTn916を用い転写抑制を起こさなくなる受容菌突然変異体の単離を試みたところ、数株転写抑制を起こさせない株が得られた。このことは供与菌との相互作用を行う遺伝子が存在することを示唆している。 (6)この接合伝達能が低下した受容菌突然変異体のTn916挿入位置(遺伝子)を決定したところ転写促進因子と相同性のある遺伝子にマップされた。さらに相補性試験を行ったところ相補された事から遺伝子の存在が確かめられた。
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