研究課題/領域番号 |
13670265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
前側 恒男 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (50283114)
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研究分担者 |
唐澤 忠宏 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (90251917)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ディフィシル菌 / ビオチン化タンパク / FGAM合成酵素 / グルタミン生合成 / 二次元電気泳動 / 遺伝子クローニング / シャトルベクター |
研究概要 |
ウエスタンブロッティングにより、ディフィシル菌体内にストレプトアビジンと反応するタンパクが13種類、抗ビオチンモノクローナル抗体と反応するタンパクが5種類検出された。バンドのサイズから,ストレプトアビジンと抗ビオチンモノクローナル抗体の両方で検出されるタンパクが2種類存在すると考えられたが、それらは全て別々のタンパクであった。 単量体アビジン結合担体、ストレプトアビジン結合磁気ビーズ、イオン交換クロマトグラフィー、二次元電気泳動等を用いたビオチン化タンパク分離精製の試みは、1種類のタンパクを除いて成功しなかった。これは、アフィニティー担体への非特異結合によるバックグラウンドの上昇と、精製過程におけるビオチン分子の脱落が原因と考えられた。 タンパク精製の操作によってもストレプトアビジンとの反応性を最後まで保持していた1種類のタンパクについて、N末端のアミノ酸配列を分析し、VEEKKLLRSLTKKHFという配列を得た。ディフィシル菌630株のゲノムデータ(http://www.sanger.ac.uk/Projects/C_difficile/)に対してBLAST検索を行い、上記アミノ酸配列を含むORFを抽出した。ホモロジー検索の結果、このORFはClostridium sticklandiiのD-proline reductase(PrdA)に対して極めて高いアミノ酸同一性(64%)を示した。D-proline reductaseによりD-プロリンから作られる5-アミノ吉草酸が、グルタル酸5-セミアルデヒドに変換される生化学反応では、2-オキソグルタル酸がアミノ基を受け取りグルタミン酸を生成するため、D-proline reductaseの機能がビオチン欠乏下で抑制されることによりグルタミン欠乏が引き起こされ、そのことが毒素産生増強の原因となっている可能性が予想される。
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