研究課題/領域番号 |
13670285
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
辻 孝雄 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (60171998)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 毒素原性大腸菌 / 易熱性下痢毒素(LT) / 水痘ウイルス / Oka株 / 粘膜アジュバント / 細胞性免疫 / αβT細胞 / γδT細胞 / 粘膜アジバント / 易熱下痢毒素(LT) / B1細胞 |
研究概要 |
毒素原性大腸菌の産生する易熱性下痢毒素(LT)は種々の抗原と同時に経鼻投与すると粘膜アジュバント活性を示す。我々は毒性が低く、水痘ウイルス(VZV)、インフルエンザワクチン、ボツリヌス毒素に優れた粘膜アジュバント効果を持つ変異毒素を報告した。まずVZVに関して、液性免疫よりは細胞性免疫誘導に強力なアジュバント効果があるとを明らかにし、水痘ワクチンウイルス(Oka株)の構成糖蛋白質にも細胞性免疫を優位に誘導することを明らかにした。一般に水痘ウイルス感染予防には液性免疫の誘導よりは、むしろ細胞性免疫の強弱が非常に関連しているといわれている。従って、今回我々の作成した変異毒素は水痘ウイルスワクチンの経鼻投与を可能にし、有効な感染予防効果を誘導できる可能性を示唆している。 さらに、この細胞性免疫を優位に誘導することを用いて、I型アレルギーを抑制する試みを、オーストラリアJarniki, A. G.博士と行った。これはダニ抗原(Dep 1抗原)を用いて検索した結果、ダニ抗原特異的αβT細胞のTh1系T細胞を優位に誘導することが明らかにした。これはダニ抗原特異的αβT細胞のTh2系T細胞が優位に発現されることにより発症するI型アレルギーを抑制できる可能性が示唆された。また、変異LTの粘膜アジュバント効果は、他のアジュバント効果のもつ物質(例えばアルミニウム系物質)とは異なる機構でアジュバント効果が発現している事が明らかにした。 一方LTをマウスに筋肉内投与すると全身の免疫組織、腹腔内投与するとB1細胞に細胞死が起こり、腹腔内投与でγδT細胞が誘導されることを証明した。これは免疫組織の違いにより毒素は異なる作用を持つことを示す。特にLT-Bの腹腔内投与では、胸腺に依存し胸腺由来のγδT細胞が腹腔内に誘導されること明らかにした。誘導されたγδT細胞はTh2系サイトカインを産生していた。これはLT-B自体の強い抗原性により誘導されるLT-B特異的αβT細胞のTh2系T細胞を活性化しているか。それともLT-Bと同時に経鼻投与した抗原に対して誘導される抗原特異的αβT細胞のTh2系T細胞を活性化しているかが考えられる。今後、このLT-BによるγδT細胞の賦活化がどのような機構で活性化されるか、LT-Bのアジュバント効果にどのように関与するか研究を進めたい。
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