研究課題/領域番号 |
13670288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
松井 英則 北里大学, 北里生命科学研究所, 講師 (30219373)
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研究分担者 |
江口 正浩 北里大学, 北里生命科学研究所, 助手 (00312215)
中村 正彦 社団法人 北里研究所, 基礎研究所, 研究員 (30155858)
一色 恭徳 城西大学, 薬学部, 助手 (60312211)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | サルモネラ / ワクチン担体 / 免疫応答 / ワクチンベクター / 細胞性免疫 |
研究概要 |
平成13年度、Salmonella typhimuriumのストレス応答プロテアーゼの病原性に及ぼす役割を解明し、その欠損株がワクチン担体として利用できることを明らかにした。すなわち、S. typhimuriumのストレス応答プロテアーゼは種々の病原遺伝子の発現を調節しており、clpPX及びIon欠損変異株は経口感染マウスにごくわずかな量持続的に感染する。しかし病原性は極めて低くマウスの体重増加などに全く影響を及ぼさなかった。そこで平成14年度、clpPXあるいはIon欠損変異株をマウスへ経口接種し、持続的にマウスのサルモネラに対する免疫応答を解析した。どちらの株においても接種マウスの血清中のLPS特異的IgG量の増加は接種後4週から顕著となり24週でも高い価を持続していた。胆汁中のLPS特異的IgA量は1週から段階的に増加し、4週でピークとなり24週でも高い価を持続していた。そこで4週と24週で強毒株で攻撃したところ免疫していないマウスは感染後1週間以内に全て死亡したが、免疫マウスは全て生存した。次に攻撃後5日でパイエル板、腸間膜リンパ節、脾臓、盲腸での菌数を測定したが、興味深いことに免疫マウスでは全ての組織から強毒株もワクチン株も検出されなかった。ワクチン株の経口接種とその後の強毒株の攻撃により血中のLPS特異的なIgG1量の増加は認められなかったが、IgG2a量の増加が認められた。また同時に脾臓でIFN-γ遺伝子の発現量の増加とIL-4遺伝子の発現量の減少が認められた。以上の結果よりclpPX及びIon欠損変異株は1回の経口接種により防御抗原特異的な強力な体液性免疫と細胞性免疫が誘導できワクチンおよびワクチン担体としての応用が可能と考えられた。
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