研究課題/領域番号 |
13670298
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
西連寺 剛 鳥取大学, 医学部, 教授 (10117351)
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研究分担者 |
星川 淑子 鳥取大学, 医学部, 助手 (10181489)
佐藤 幸夫 鳥取大学, 医学部, 助手 (70144657)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | EBウイルス / EBウイルス抗体 / EBウイルスDNA / 伝染性単核球症 / EBウイルス抗体陰性キャリア / 小児伝染性単核球症 / PCR法 |
研究概要 |
小児伝染性単核症様疾患におけるEBウイルス(EBV)感染の解析 [目的]我が国に於けるEBV感染実態を明らかにし、EBV関連疾患の診断、予防、治療に役立つことを目指す。我々はEBV初感染で発症する伝染性単核症(IM)と類似症状の小児において、EBV抗体陰性感染キャリアを見出し、EBV感染の病因としての関りを解析する。 [方法]末梢血を、Ficol-Conray法でリンパ球を単離し、DNA及びRNAを抽出し、PCR法によりEBV DNAを、RT-PCRによりEBV RNAを解析した。血漿を用いEBV抗体価を蛍光抗体間接法で測定した。 [成績]IM様患児(0〜3歳)の8割はEBV抗体陰性であった。その抗体陰性者の6割において末梢リンパ球からEBV DNAが検出された。EBV DNA量はいずれも有意に高値を示した。EBVサブタイプはほとんどI型であった。これら患児の3例は半年後も抗体陰性を呈し、1例では7ヶ月後に陽転化し、EBV DNA II型が認められた。サイトメガロウイルスDNAは全症例に於いて検出されなかった。 [考察]我々は、EBV抗体が陰性のためEBV未感染と診断された患児の末梢リンパ球にEBV DNAが検出されることを明らかにした。患者はいずれもIM様症状を呈することから、EBV感染が原因と考えられるが、成人IMと異なりEBVに感染しているが抗体が上昇しない免疫寛容機構が存在する。欧米諸国で見られるIMでのEBV感染と抗体応答における常識に対し、新知見を加えた。日本人の幼児期におけるEBV初感染の1疾患の病態を反映すると考えられる(Ikuta et al.,2003)。
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