研究課題/領域番号 |
13670306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
林 恭行 財団法人癌研究会, 癌研究所・遺伝子研究施設部, 研究員 (90198862)
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研究分担者 |
小池 克郎 財団法人癌研究会, 癌研究所・遺伝子研究施設部, 部長 (30085625)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | B型肝炎ウイルス(HBV) / 複製 / 直鎖状複製中間体 / 組換え / 直接繰返し / ウイルス-細胞DNA接続部位 / HBVDNA組込み / 修復 / HBV DNA組込み |
研究概要 |
B型肝炎ウイルス(HBV)の複製過程で2本鎖環状DNAが合成されるが、その際、5%程度の直鎖状複製中間体DNAが産生されることが知られている。HBV DNAの組込みに関する最近の動物モデルによる研究から、この直鎖状DNAが細胞DNAの切断部位との間で組換えを起し、細胞DNAに組込まれると考えられる様になってきた。実際、HBVの感染している慢性肝炎患者の肝組織のほぼ全例にウイルスDNAの組込みが認められている。 これまでのHBV DNA組込み部位の解析結果によると、組込み部位の細胞遺伝子および染色体上の位置にはなんら共通性が認められず、ランダムに組込まれると考えられている。そこで本研究では、先に我々が樹立したヒトHBV産生細胞(Hep-HB107細胞)を用いて、新たなHBV DNA組込み部位を解析した。加えて、我々がすでに報告している様に、ヒト肝癌細胞HuH2-2中にはHBVDNAが1分子組込まれている。そこで、組込まれた細胞遺伝子の詳細を明らかにし、ウイルス-細胞接続部位を比較した。 1.Hep-HB107細胞を用いた新たなHBV DNAの組込み部位の検出:Hep-HB107細胞を培養し、新たに生じたHBV DNA組込み部位をPCR法により収集し、新しく生じたウイルス-細胞接続部位を数多くクローン化した。 2.検出されたHBV DNAの組込み部位の解析:得られた数多くのウイルス-細胞接続部位の塩基配列を決定し、ウイルス側に共通する塩基配列を明らかにした。他方、細胞側の遺伝子はランダムであった。 3.HuH2-2細胞を用いたHBVDNAの組込み部位の解析:HBVDNAが1分子組込まれている細胞側の遺伝子をクローン化し、塩基配列を決定した結果、細胞遺伝子HSP75のイントロン中にHBVDNAが挿入されていることを明らかにした。上記で得られた接続部位のいずれとも一致していなかった。
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