研究課題/領域番号 |
13670373
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
高橋 達也 山形大学, 大学院, 助教授 (50304928)
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研究分担者 |
深尾 彰 山形大学, 医学部, 教授 (80156736)
藤盛 啓成 東北大学, 大学院, 助教授 (50238622)
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Marshall Islands / 核実験 / 放射線被曝 / 甲状腺がん / 線量推定 / Marchall Islands / 放射能被曝 / マーシャル諸島 / 甲状腺癌 / 被曝線量推定 / 量反応関係 |
研究概要 |
マーシャル諸島共和国は、34の環礁と火山島が太平洋中部に点在して構成されている島国である。ここでは、合衆国によって1946-58年の間に66回の核兵器実験が行われた。多くの住民は放射性ヨードやセシウムなどを含んだ放射性降下物を呼吸器あるいは消化器からを体内に取り込んだ。この体内からの放射線被曝(内部被曝)による晩期障害として甲状腺がん罹患増加が予測された。そこで1993年から、現地住民の甲状腺検診を開始し4762名の被曝住民のコホートを確立した。そのコホートのベースライン情報を用いた横断研究では、(1)生年がビキニ水爆実験(1954年)以前の年齢層では甲状腺がん有病率が1.5%と極めて高値である、(2)甲状腺がん有病率は被曝推定線量と関連が認められる可能性があるという結果を得た。しかし、低線量被曝晩期効果としての甲状腺がん有病率と被曝量との関連について統計学的に明確な結論を得ることができなかった。この原因の一つが、放射線被爆量推定の精度の低さと考えられた。 そこで、本研究ではこのコホートの個人別甲状腺放射線被曝量を推定した。現在のところ、(1)1954年のブラボー実験で被曝したロンッゲラップ環礁住民の被曝線量を基にした簡易推定、(2)各環礁の残留放射性セシウム量を基にした被曝線量率を考慮しないモデルによる推定、(3)各環礁の残留放射性セシウム量を基にした被曝線量率を考慮したモデルによる推定を行った。(1)の推定を用いた研究結果では約5cGyを超える被曝量の集団では明瞭な線量反応関係が得られた。(2)、(3)の推定を用いたモデルでは統計学手に有意ではないが放射線被曝量と甲状腺がん有病率の間に両反応関係を認めた。 今後、追跡で得られた総死亡と甲状腺がん罹患を用いた検討を行う予定である。
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