研究課題/領域番号 |
13670408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 国立感染症研究所 (2002) 国立保健医療科学院 (2001) |
研究代表者 |
西尾 治 国立感染症研究所, 感染症情報センター・第六室, 室長 (40270631)
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研究分担者 |
藤本 嗣人 兵庫県立健康環境科学センター, 感染症部, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 呼吸器感染症 / 中枢神経感染症 / 急性胃腸炎 / アデノウイルス4型 / エンテロウイルス71型 / コクサッキーA群6型 / ノロウイルス / 咽頭結膜熱 / 手足口病 / 中枢神経系疾患 |
研究概要 |
われわれはこの2年間に学校保健で問題となるアデノウイルスによるプール熱等の呼吸器感染症、エンテロウイルス71型(EV71)による中枢神経感染症を併発した手足口病の迅速診断法の開発およびノロウイルスによる予防策に取り組んだ。 アデノウイルスの迅速同定にPCRシステムが非常に有効であることを確認し、ほぼ10年ぶりに日本国内で発生したアデノウイルス4型のプールを介した集団発生を捉え、プール水の消毒イオンの改善を指導し、流行拡大を阻止した。 EV71を臨床検体から直接検出するPCRシステムを構築し、これまで日本で稀であった、EV71による死亡例・後遺症例を含む重症の中枢神経感染症の地域的流行時の検体から高率にEV71を検出できることを明らかにした。このことにより早期診断が可能となり、対策が早く行われるようになった。さらに遺伝子の検出が難しい髄液からのEV71遺伝子も可能とした。 手足口病を伴って脳症等の重篤な中枢神経感染症を引き起こすエンテロウイルスとして、EV71のみならずコクサッキーA群6型(CA6)も同様の症状を引き起こし、検査にはCA6についても行う必要性があることを示した。 さらに、ワクチンで予防できる疾患であるにもかかわらず、近年の中学生のワクチン接種率が低率であるために先天性風疹症候群の発症が危惧される風疹について中学生の知識調査を行ったところ、彼らの風疹および風疹ワクチンに関する知識が不十分であることを明らかに知ったので、再教育を行った。 小、中学校で、冬季多発している急性胃腸炎の集団発生事例の多くはノロウイルスが給食従事者の手等を介して食品を汚染させていることが強く示唆され、従事者の手洗いの徹底などの感染防止が必要であることの教育が必要であり、便器はウオシュレットにするべきと提言した。
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