研究課題/領域番号 |
13670461
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
江口 勝美 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30128160)
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研究分担者 |
川上 純 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (90325639)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | アポトーシス / NK細胞 / グランザイムB / セリンプロテアーゼインヒビター / PI-9 / 関節リウマチ / マクロファージ様滑膜細胞 / IL-1β / PI-1β / 慢性関節リウマチ(RA) |
研究概要 |
1)NK細胞のアポトーシスとPI-9分子による制御機構の解明 ヒト末梢血由来NK細胞にactivation-induced cell death(AICD)を誘導すると、30分後に約20%、1時間後に約50%のNK細胞のミトコンドリア膜電位の低下がみられた。AICD誘導1時間後以降にカスパーゼ3の切断がみられたのに対して、BidはAICD誘導2分以内に、カスパーゼ9は15分後から切断されていた。免疫沈降法、免疫染色法の検討でアポトーシス誘導1分以内にグランザイムBとその特異的インヒビターPI-9分子とは複合体を形成していたことからAICD誘導によってグランザイムBが顆粒から漏出することが証明された。NK細胞内のグランザイムB/PI-9比とアポトーシス誘導率とは相関することから、NK細胞のアポトーシスは、NK細胞内における両者の蛋白量のバランスに規定されている可能性が示唆された。以上の結果から、NK細胞のアポトーシスは、AICD誘導に伴い、グランザイムBが顆粒から漏出、特異的インヒビターPI-9分子で中和できなかった過剰なグランザイムBが、Bidを介したミトコンドリアの系を活性化する結果生じる可能性が考えられた。 2)RAにおけるPI-9分子による制御機構の解明 人工関節置換術施行RA患者から得られた滑膜を使用してIL-1β、IL-18産生能を検討した。 i)RA患者の滑膜局所においてIL-1βおよびIL-18産生がみられた。 ii)RA患者の滑膜局所においてPI-9分子、カスパーゼ1分子発現がみられた。 iii)RA患者の滑膜局所におけるIL-1β産生は、カスパーゼ1/PI-9比に比例して増加していた。 iv)RA患者の滑膜組織において、PI-9分子はマクロファージ様滑膜細胞を中心に染色された。 以上から、滑膜細胞中のPI-9分子がカスパーゼ1を介してIL-1β産生を制御している可能性が示唆された。
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