研究課題/領域番号 |
13670499
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
黒崎 雅之 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (10280976)
|
研究分担者 |
渡辺 守 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175127)
榎本 信幸 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (20251530)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | C型肝ウイルス / NS5A蛋白 / apoptosis / C型肝炎ウイルス / TNF alpha / signal transduction / chronic hepatitis |
研究概要 |
NS5A蛋白によるapoptosis抑制機構の解析:NS5A蛋白発現細胞においては、TNFによるapoptosisが減弱していた。その作用点は、caspase3,8,9の直接の抑制か、これらのcaspase cascadeの最上流にあるcaspase8ないしはそれより上流の抑制にあると考えられた。そこでcaspase8を強制発現させたapoptosis誘導系におけるNS5Aの作用を検討したところ、NS5Aはcaspase8のapoptosis誘導活性そのものは抑制しえないとの結果が得られ、従ってNS5Aの作用点はCaspase8より上流であると考えられた。NS5A蛋白はTRADから分岐するNFkBの系は抑えないことより、作用点はTRADDより下流のFADD、FLASH等のDISC、すなわちdeath inducing signaling complexに有るのではないかと推測される。 HCV増殖機構に対するNS5A蛋白の作用の解析:我々は、インターフェロン誘導遺伝子の転写制御エレメントinterferon stimulated response element(ISRE)の下流にluciferase遺伝子を組み込んだreporterを用いて、NS5A蛋白が細胞内インターフェロンシグナル伝達を抑制することを示してきた。一方、新たに独自に構築したHCVReplicon発現定量システムは、インターフェロン投与に対してきわめて鋭敏に反応し、その増殖状態はluciferase assayによりdynamicに定量できるために、自然に近いHCV増殖、HCV蛋白発現状態下における細胞内インターフェロンシグナル伝達系を、Replicon増殖そのものをreporterとして定量的に評価可能である。この系を用いて我々が今まで観察してきたNS5A蛋白によるインターフェロンシグナル伝達抑制作用を検証した。すなわちNS5Aをadenovirus vectorをもちいてtransに遺伝子導入することにより、NS5A変異がシグナル伝達に及ぼす影響を検討した。その結果、wild type NS5Aをtransに導入することにより、Repliconのインターフェロンにたいする感受性が減弱し、NS5Aがインターフェロンの抗ウイルス作用に対して拮抗することが示された。
|