研究概要 |
インフォームドコンセントを行い承諾の得られた、3年間再発が見られないHCC2例と1年以内に異所性再発が見られたHCC2例の手術切除された肝組織について遺伝子発現の差異について検索した。発現遺伝子の解析は、採取後一週間以内に肝組織100-200mgよりAtlas TM Glass Total RNA Isolation Kit(#K1036-1)を用いてtotal RNAを採取し、このtRNA20microを用いてcDNAを作製後、Atlas Glass Fluorescent Labeling Kitを用いて蛍光色素のラベリングを行った。次ぎにAtlasTM Glass Array 1.0とハイブリダイゼーションを行った。発現遺伝子のうち(癌部/非癌部)の遺伝子発現比率が3倍以上強いものをupregulate、3倍以上弱いものをdownregulateとした。この結果では、upregulateされている遺伝子は、Map/miclotuble affinity-regulating kinase 3,HGF receptor, kiSS-1,MMP-10,p34 protein kinase, CDK4,IFNgamma receptor beta subunit, angiopoietin 1 receptor, endotherial cell kinase transcription elongation factor SII, paired box protein 3(PAX3),neural cadherin, CXC chemochain, interferon gamma, NCAM-1,MMP2などが検出された。またDown regulateされていた遺伝子は、MMP8,adenylate cyclase VII, semaphorin E, TGF-beta receptor type 1,MARK-3,LCAT, interferon regualatory factor 1,Nk-1 receptor, transcription factor relIB, IL-15,TNF-alpha converting enzymeなどが検出された。現在これらについてin situ hybridization法を用いて、IRに一致して発現している遺伝子の特定を行っている。GeneChip法については、現在HCC例の癌部および非癌部肝組織より発現遺伝子の解析を行っている。
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