研究課題/領域番号 |
13670592
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土肥 眞 東京大学, 保健管理センター, 助手 (60222155)
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研究分担者 |
山本 一彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80191394)
田中 良一 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60272556)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 気管支喘息 / 肝細胞増殖因子 / 修復因子 / 動物モデル / 気道過敏性 / 気管支上皮細胞 / 気道炎症 / 肝細胞増殖因子(MGF) |
研究概要 |
気管支喘息における肝細胞増殖因子(HGF)の意義について、マウス実験モデルによって検討した。 1)内因性HGFの発現の経時的変化の検討。 BALB/cマウスを卵白アルブミン(OVA)抗原で免疫感作し、さらにOVA溶液を吸入させて喘息様反応を惹起した。経過中、肺抽出液ならびに血清中のHGF濃度を測定した。その結果、抗原感作の成立とともに肺におけるHGFの量は増加した。気道での炎症の進展に伴って、HGFはさらに増加した。 2)HGF産生プラスミドペクターの生体内導入の検討。 まず、HGF産生プラスミドペクターを筋肉内で発現させる事を試みたが、効果的発現は認められなかった。次に、リポゾームとともにマウス気管内に投与した。その結果、肺においてHGFの発現は確認されたが、一方でこの投与方法は、肺に非特異的炎症を惹起し、肺内への好中球の遊走浸潤が認められたため、実用化が因難と判定された。次に、ベクターを皮下注射して発現させる方法を試みたが、HGFは生体内で殆ど発現されなかった。そこで、4番目の方法としてベクターの急速静脈内投与による発現を試みた。その結果、投与1日後より、血中濃度で50〜80ng/mlの発現が認められ、発現効果はおよそ5日後まで続いた。 3)そこで、静脈内投与のシステムを用いて、気管支喘息モデルにおけるHGFの生体内での効果を検討した。BALB/cマウスを卵白アルブミン(OVA)で全身感作した後、OVAを3日間吸入チャレンジした後、24時間後にサンプルの解析を行なった。吸入投与の前日にHGF産生ベクターあるいはコントロールベクターを単回投与した。その結果、HGFベクターの投与により、気道過敏性の亢進と好酸球性気道炎症は強く抑制された。従ってHGFは生体内においてアレルギー反応を抑制する事が始めて明らかにされ、今後その抑制機序について検討する必要があると考えられた。
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