研究課題/領域番号 |
13670655
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
安東 由喜雄 熊本大学, 医学部, 講師 (20253742)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | アミロイドーシス / 家族性アミロイドポリニューロパー / 遺伝子治療 / トランスサイレチン / オリゴヌクレオチド / アテロコラーゲン / トランスジェニックマウス / 肝臓 / トランスジェニツクマウス / 家族性アミロイドポリニューロパチー / RNA / DNAキメラオリゴヌクレオチド / 点変異 |
研究概要 |
家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)の治療として肝移植が行われるようになり、肝臓を外科的にTTRの正常の遺伝子を持つものと置換するとFAPの臨床症状が進行しないことが明らかとなった。しかし、肝移植にはドナー不足や免疫抑制剤の終生の服用などの問題点のほか、例え肝移植を施行しても、網膜から産生される異型トランスサイレチン(TTR)により眼症状の進行を抑えることが出来ないことが判明した。 そこで、我々は、肝移植に代わる治療として、オリゴヌクレオチド(RNA/DNAオリゴヌクレオチド(ONs)、single-stranded oligonucleotides(SSOs))を用いた肝臓の異型TTR遺伝子を正常のTTRの遺伝子配列に修復する遺伝子治療を検討した。まず、HepG2細胞へのオリゴヌクレオチドのトランスフェクション効率をFugene6、ExGen500、アテロコラーゲンを用いて検討したところ、アテロコラーゲンによる方法が最も効率がよかった。 次に、アテロコラーゲンで包埋したONsおよびSSOsによるHepG2細胞における遺伝子変換率を検討したところ、ONsによる遺伝子変換はみられなかったが、SSOsを使用した場合に1%弱の遺伝子変換がみられた。そこで、0.1%および0.5%アテロコラーゲンと25-mer、45-mer、74-merのSSOsを用いてHepG2細胞における遺伝子変換の最適条件を検討したところ、0.5%アテロコラーゲンで包埋した74-merのSSOsを用いた系が約10%と最も高い変換率を示した。最後にSSOsによるin vivoでの遺伝子変換を検討したところ、家兎の眼において約1%、マウスの内因性のTTR遺伝子をVal30Metに変換したトランスジェニックマウスの肝臓において約8.7%の遺伝子変換を認めた。現在、in vivoでの遺伝子変換率の向上を図るために、更にBNA化したSSOsの開発およびdrug delivery system(DDS)の改善を検討しているところである。
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