研究課題/領域番号 |
13670670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
大須賀 等 東海大学, 総合医学研究所, 講師 (60203775)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | apoptosisi / 脊髄性筋萎縮症 / 神経細胞死 / NAIP / transgenic mouse / apoptosis |
研究概要 |
神経細胞apoptosis抑制遺伝子と考えられるNAIPの生体内での機能を検討するために、NAIP transgenic mouseを作成し、種々の検討を行った。NAIPは脊髄性筋萎縮症の原因遺伝子としてpositional cloningにより同定されたものであるが、その後の研究により、内因性のapoptosis抑制タンパクの一つと考えられ、NAIPと共通のdomainを持つIAP familyの一員であることが知られている。今回、TH promoterを用いたNAIP full length transgenic mouse、CAG promotorを用いたfull length NAIP, CAG promotorを用いたNAIP BIR domoainを組み込んだtransgenic mouseを作成し、in vivo、in vitro系でのNAIPの機能につき検討を行った。 NAIP発現部位の検討:TH promoter NAIP transgenic mouseでは嗅球、中脳黒質、副腎髄質に発現をwestern blot、免疫組織科学的に検出することができた。しかし、発現は限られた部位で、また、Transgenic mouse系統によって発現にばらつきが存在するため、primary cultureおよび障害作成には不向きと判断した。CAG promoter NAIP transgenic mouseは、まず、東海大学総合医学研究所発生工学佐藤助教授より提供を受けた、CAG-GFP transgenic mouseを用いて、transgenic mouse内でのCAG promoterの部位的な活性につき検討を行った。CAG promoterは比較的ubiquitousに発現されると考えられていたが、実際のtransgenic mouseを用いた検討では、各臓器に発現のばらつきが認められ、大脳皮質、海馬、小脳、脳幹運動神経核、膵臓、脾臓、腎臓、心臓などで強い発現を認めた。海馬においてはmouseの系統によらず比較的安定して発現しているため、前脳虚血モデルを作成して、transgenic mouseとnon-transgenic mouseの虚血性細胞障害に対する差異を検討した。結果的には、in vivoでは、NAIPの過剰状態がわずかに生存に悪影響を及ぼすこと(主にapoptosisにより)が判明した。可能性としては、NAIPは発生段階でのapoptosisの制御に関わっていることが想定されており、正常なphenotypeとして生まれたmouseはすでにNAIP過剰状態に対し何らかのcompensationがあることが推測される。この現象はfull length NAIP Transgenic mouseでより顕著で、BIR domainのみを過剰発現させたmouseより明らかな差異となって観察された。一方、full length NAIP transgenic mouse embryoから得られた、embryonic fibroblastをprimary cultureした細胞では、明らかにfull length NAIP transgenic mouseから得られた細胞で、酸化ストレスを生じることが知られているmenadioneに対しnon-transgenicと比較して耐性が認められた。 これらの結果から、NAIPは細胞の生死に深く関わり、細胞の生死の決定因子の一つである可能性が示唆された。
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