研究課題/領域番号 |
13670676
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
中野 智 関西医科大学, 医学部, 講師 (30333206)
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研究分担者 |
伊東 秀文 関西医科大学, 医学部, 助教授 (20250061)
日下 博文 関西医科大学, 医学部, 教授 (70250066)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 封入体筋炎 / MAPキナーゼ / ERK / MAP kinase phosphatase / MAP kinase kinase / リン酸化 / nuclear transport / importin |
研究概要 |
封入体筋炎は、高齢者発症の筋疾患で一番頻度が高いといわれ、治療抵抗性である。われわれは、封入体筋炎筋組織では、異常筋線維にMAPキナーゼに属するERKとその基質の核転写因子Elk-1が核周囲の細胞質に密に存在することを証明した。一方、ストレスによって誘導されるMAPキナーゼであるJNK、p38とその核内基質を検討したが、いずれも封入体筋炎異常筋線維に有意に発現が亢進しているとの所見は得られなかった。 さらにMAPキナーゼを活性化するMEK、不活化するMAPK phosphatases(MKP)を免疫組織学的に検討したところ、MEK1/2、MEK3、MEK4の発現は対照に比し差はなく、MKP-1,2,3のうちMKP-1のみが、ERKと共存する形で、封入体筋炎筋組織の異常筋線維に発現していた。 現在までの結果をまとめると、封入体筋炎筋組織におけるMAPキナーゼの異常発現はERKに特異的であり、その機序として、生理的レベルに活性化されたERKが正常に核に移行しないために起こるとして矛盾がない。原因との可能性の一つとして、核輸送に関わる蛋白の異常が推定されるため、細胞質より核へのタンパク輸送に中心的な役割をはたすkaryopherin等の核輸送蛋白について現在検討している。
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