研究課題/領域番号 |
13670801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷池 雅子 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (30263289)
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研究分担者 |
下野 九理子 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
毛利 育子 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | Twitcher / オリゴデンドログリア / 脱髄 / アポトーシス / DPR / プロスタグランディンD_2 / サイコシン / ニューロングリア相関 / twitcher |
研究概要 |
当該研究を通じて、我々は脳における主要なプロスタグランディンであるプロスタグランディンD_2(PGD_2)の合成酵素であるリポカリン型プロスタグランディンD合成酵素(L-PGDS)の発現が、遺伝性脱髄モデルマウスtwitcherにおいて脱髄の進行とともに増強し、オリゴデンドログリアとニューロンのアポトーシスを抑制するということを発見した。更に、L-PGDSのアイソザイムである造血器型PGDS(HPGDS)が正常マウスのミクログリアに発現していることを世界で始めて報告すると同時に、twitcherにおいて活性型ミクログリアがHPGDSを強発現し、D-typeプロスタグランディンレセプター(DPR)の発現を近傍の肥大型アストログリアに誘導することを見出した。PGD_2はtwitcherにおいては野生型マウス脳の10倍以上増加しているが、L-PGDS欠損twitcherでもPGD_2のレベルはtwitcherと等しく増加していることより、DPRを介したPGD_2のシグナル伝達の主体であるPGDSはL-PGDSではなくHPGDSであり、L-PGDSの抗アポトーシス作用はPGD_2産生によるものではなく、リポカリンとしてのスカベンジャー作用によるものではないかと我々は考えている。今後、1)HPGDS欠損twitcherにおいてPGD_2産生が抑制されるかどうかを解析することにより、twitcherにおいてどちらのPGDSが主としてPGD_2合成しているかを知り、2)酵素活性を失活させたL-PGDSをアデノウイルスを媒介としてL-PGDS欠損twitcherに遺伝子導入しL-PGDSの抗アポトーシス効果が発現するかどうか調べることによって、L-PGDSの抗アポトーシス効果がリポカリン作用を介するものであることの直接的な証拠を得る予定である。
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