研究課題/領域番号 |
13670841
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
井田 博幸 (2002) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (90167255)
洲鎌 盛一 (2001) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10154452)
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研究分担者 |
洲鎌 盛一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10154452)
大橋 十也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (60160595)
長谷川 頼康 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60256435)
井田 博幸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90167255)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | リピドーシス / 動物モデル / 遺伝子治療 / 中枢神経症状 / 神経細胞 / Krabbe病 / Twitcherマウス / アデノウイルスベクター / 胎児治療 |
研究概要 |
クラッベ病の動物モデルであるtwitcher mouseを用いて中枢神経障害の遺伝子治療について検討した。ヒトクラッベ病は乳児期に発症するリピドーシスでガラクトセレブロシダーゼ欠損が生化学的病因である。この結果基質の一つであるサイコシンが脳内に蓄積するため脱髄が引き起こされる。また、グロボイド細胞という封入体の存在が病理学的な特徴である。twitcher mouseはこれら生化学的、病理学的特徴を有するとともに体重増加不良を呈して生後35日前後には死亡する。今回我々は生後2〜3日のtwitcher mouseの脳室内にガラクトセレブロシダーゼ遺伝子を組み込んだアデノウイルスを投与して投与後15日と35日に生化学的、病理学的変化を検討した。臨床的には治療群において明らかな生存期間の延長と体重増加が認められた。生化学的には治療群において脳のガラクトセレブロシダーゼ活性の上昇とサイコシン蓄積の改善が認められた。病理学的には治療群においてグロボイド細胞数の減少が認められた。二重染色の結果、遺伝子導入された細胞はアストロサイトであることが証明された。これら臨床的、生化学的、病理学的改善は生後15日の治療群では認められなかった。以上の結果は発症前のクラッベ病に対する遺伝子治療はある程度、中枢神経障害を治療できる可能性を示していると考えられた。その他、我々はリピドーシス動物モデル動物からのシュワン細胞株の樹立に成功した。
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