研究課題/領域番号 |
13670858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
久保田 健夫 国立精神・神経センター, 疾病研究第2部, 室長 (70293511)
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研究分担者 |
福嶋 義光 信州大学, 医学部・社会予防医学講座, 教授 (70273084)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | インプリンティング / ドメイン / メチル化 / プラダーウィリ症候群 / メチル化特異的PCR / 染色体転座 / 染色体欠失 / 片親発現 / 染色体 / 欠失 / DNA / 遺伝子 |
研究概要 |
プラダーウィリ症候群(PWS)は肥満・発達遅滞などを認める先天異常症候群である.その多くに15番染色体上の欠失を認められ、欠失の大きさは通常同一である.この欠失がきまって父由来染色体上に生じることからインプリンティング遺伝子の探索が行われ、これまで欠失内に数種の父方片親発現を示すインプリンティング遺伝子が同定された.このことから欠失内にインプリンティング遺伝子が集中していると考えられてきたが、その外にもインプリンティング遺伝子が存在する可能性がある.この点を明らかにするために、我々は通常のPWSより大きな欠失を有する特異なPWS患者の細胞を用いて、通常の欠失領域(この領域をインプリンティングドメインとよんでいる)の外にもインプリンティング遺伝子を見い出し、ドメインが従来考えられていた以上に広いことを明らかにする研究を行った. その結果 1)M-PCR法によりこの特異な患者の欠失は父由来染色体上に生じていること、2)SKY法・WCP法によりこの欠失の原因が15番・22番染色体の不均衡型転座であること、3)FISH法によりこの患者の遠位側欠失切断点は通常のPWS患者より15-22Mb程度遠位側に存在すること、を明らかにした.さらにこの過剰欠失領域に存在する21個の遺伝子(EST)についてインプリンティング発現パターン(父方片親性発現パターン)の有無を調べた結果、すべての遺伝子が両親発現パターンを示す非インプリンティング遺伝子であることが判明した.したがって少なくとも用いた組織(リンパ芽球)においては、通常のPWS欠失領域外におけるインプリンティング遺伝子の存在、すなわちインプリンティングドメインが従来考えられていたよりも広いことを証明することはできなかった.以上の結果をClinical Genetics誌(2003)に報告した.
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