配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
片側性パーキンソンモデルラットを一側の線条体に6-OHDAを注入して作成し、迷走神経下神経節移植の効果について検討した。迷走神経下神経節移植は神経毒を注入してから2週後に行い、ドーパミンD_1、D_2レセプター及びドーパミントランスポータをそれぞれ[^3H]SCH23390、[^3H]YM-09151-2、[^3H]GBR12935を用いたインビトロオートラジオグラフィ法にて評価した。非特異的結合は[+]-ブタクラモールあるいは大量のGBR12935を用いて測定し、6-OHDA注入側と対側線条体の放射能比を指標とした。その結果、パーキンソンモデルラットにてドーパミントランスポータの著明な減少を認めた。移植ラットにてドーパミントランスポータとD_1レセプターは変化を認めなかったのに対し、D_2レセプターの有意な上昇を認めた。これらの結果より、迷走神経下神経節移植はドーパミントランスポータの改善には効果がないのに対し、6-OHDA注入側線条体のD_2レセプターのアップレギュレーションを誘導することが示された。 痴呆疾患の分子イメージング剤としてシナプス小胞膜アセチルコリントランスポーターに注目し、ラット脳を用いた薬物阻害実験にて3種のヨードベサミコール類似物質の光学異性体((-)oIV,(-)mIV,(-)vesamicol,(+)oIV,(+)raIV,(+)vesamicol)についてベサミコールトランスポーターとシグマ(α1,α2)レセプターの結合の程度を比較した。その結果,(-)[^<125>I]-oIVは以前に報告した(-)-mIVよりもベサミコールトランスポーターに選択的に結合するのみならず、シグマレセプターとの結合が弱いため、PETあるいはSPECTによるアセチルコリントランスポーターのイメージング剤として有望であることが示された。さらに,このイメージング剤の改良とともに,他のアセチルコリン神経系の分子イメージング薬剤の合成について検討中である。
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