研究課題/領域番号 |
13670976
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
葛西 正孝 国立感染症研究所, 免疫部, 主任研究員 (10142134)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 放射線 / Translin / DNA-PK / Atm / 遺伝子欠損マウス / C1D / 放射線感受性 / DNA傷害 |
研究概要 |
放射線によるDNA傷害とTranslin蛋白の核内輸送 放射線照射によって、Translin蛋白の発現が減少することが観察された。更に、照射直後、細胞質に大部分存在するTranslin蛋白の一部が、約6hrをピークとして核内に移行することを確認した。 細胞周期に依存したTranslin蛋白の発現 Ataxia telangiectasia原因遺伝子、Atmを欠損したマウス、Atm(-/-)の放射線照射によって、Translin蛋白の発現がAtm kinaseを頂点とする細胞周期制御機構によって調節されていることが判明した。 Translin蛋白の細胞分裂における役割 Translin蛋白の細胞分裂における役割は、染色体分配機構に直接作用することによるものであった。 Translin遺伝子欠損マウスの作製 Translin遺伝子欠損マウスは、野生型マウスと比較して極めて小さく、体重は約1/2であった。血液中のリンパ球の形成も未熟な段階で停止していた。DNA-dependent protein kinase (DNA-PK)の活性化因子であるC1Dによって、TranslinとTRAX(Translin-associated factor X)の結合阻害が既に報告されている。興味深い点は、C1Dによる調節が、放射線照射によってのみ誘導されることである。 すなわち、TranslinとDNA-PKは、放射線によるDNA傷害の修復機構に相補的な役割を担っていることが予想されるので、Translin遺伝子欠損マウスを用いた研究をさらに進めていく予定である。
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